英ロンドン博物館で開催されたシャーロック・ホームズ展の様子(2014年10月16日撮影)。(c)BEN STANSALL / AFP

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【AFP=時事】名探偵シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)を生み出した作家、アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle)の遺産管理団体が、ホームズを感情豊かで女性に敬意を示す性格として描いているのは後期の作品の著作権を侵害しているとして、原作を映画化した動画配信大手ネットフリックス(Netflix)を提訴した。

 ドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界(Stranger Things)」に出演したミリー・ボビー・ブラウン(Millie Bobby Brown)主演の映画『エノーラ・ホームズの事件簿(Enola Holmes)』は、ホームズに10代の妹がいたとの設定で描かれたナンシー・スプリンガー(Nancy Springer)氏のシリーズ小説をネットフリックスが映像化したもの。

 別の裁判では、ホームズが登場する初期の小説は著作権が消滅して誰でも許可なく使用できるとの判断が下されているが、ドイルの遺産管理団体は今月23日、感情豊かなホームズが描かれたのはシリーズ最後の10作品のみであり、これらの著作権は現在も切れていないとして、米ニューメキシコ州連邦裁判所で訴えを起こした。

 訴状は、「ホームズは温厚になっていった。友情を築き、感情を表現できるようになり、女性に敬意を持つようになった」が、ホームズが感情を表現するようになったのは最後の数作品のみであり、よってスプリンガー氏の描写とネットフリックスの翻案は著作権の侵害に当たると主張。また、ドイルが後期の作品を執筆していた時期に弟と長男を第1次世界大戦(World War I)で亡くしたことに言及し、「ホームズの性格が非常に理性的で分析的であるだけでは不十分になり、ホームズが人間らしいキャラクターになる必要があった」としている。

 ドイルの遺産管理団体はネットフリックス以外にも、スプリンガー氏や、同氏の作品の出版元であるペンギンランダムハウス(Penguin Random House)、作品を手掛けた映画会社レジェンダリー・ピクチャーズ(Legendary Pictures)も提訴している。

【翻訳編集】AFPBB News

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