freeeは6月23日、新型コロナウイルスがスモールビジネスの経営に与えている影響の調査を行い、公表した。調査結果は、スモールビジネスの支援に携わる公的機関の政策立案をはじめ有効な支援策を実行できるよう、定量的な調査を実施し、同社の利用規約に基づき、個社、個人が特定、類推されないよう細心の注意を払い、統計情報(傾向を見るために多数の企業について集計されたデータ)のみの公表としている。

調査は、一定期間に会計freeeを利用しているユーザー(エンタープライスプラン、プロフェッショナルプランのユーザーを除く)を対象とした統計データを分析し、業種別、月別に’箴綛癲↓地代家賃、5詢措蠹、せ兎高、コ庵軾颪隆定科目の値を集計(データ数が少ない等の理由により、個社、個人が少しでも類推される可能性のあるデータは集計対象外)して前年同月比、前月比を計算。各勘定科目の集計値自体は公表せず、前年同月比、前月比のみを公表し、入出金から帳簿への登録までのタイムラグの影響は最小化されるよう調整した。

全業種において、4月からコロナウイルスの影響が深刻化しており、4月の売上高が前年同月比で50%未満となった事業所は、31.7%、5月は33.3%となり、仕入高についても売上高と同様の傾向がみられる一方で、地代家賃、給与手当は4月、5月に減少はしているが影響は軽微であり、前年同月比50%未満の事業所は4月も5月も10%程度となっている。

売上の大きな落ち込みに対して、地代家賃や給与といった固定費の減少が限定的であるため、スモールビジネスの経営への影響は深刻であると考えられるという。業種別では、飲食、生活サービス関連業種(理美容など)への影響が大きく、IT関連業種の影響は比較的小さく、飲食、生活サービス関連産業の売上高への影響は5月も引き続き深刻ではあるが、4月に比べると改善し、その他の業種では徐々に影響が拡大している。

以下は、’箴綛癲↓地代家賃、5詢措蠹、せ兎高、コ庵軾颪粒詰廚澄

売上高

売上高の前年同月比は3月までは半数程度の事業者は前年同月比で増加しているが、4月、5月は40%程度まで減少し、特に前年同月比で50%未満の売上高となっている事業者が4月、5月は30%超を占めており、3月以前の15%程度に比べて大きく増えている。

前年同月比と比較した売上高グラフ

前月比は3月までは概ね前月通りだが、4月は30%弱が前月比で50%未満の売上となっており、5月に入っても前月比で100%以上の事業者が半数に満たず、強い復調の兆しはみられない。

前月比と比較した売上高グラフ

前年同月比業種別では前年同月比で50%未満の事業者割合は全体として増加傾向にあるが、特に飲食業、生活関連サービス業で4月に急増。5月には割合が減少しているものの、飲食業では依然として50%以上の割合を占める。T業では売上高が50%未満の事業者割合は微増に留まっている。

売上高が前年同月比50%未満の事業者割合のグラフ

地代家賃

地代家賃の前年同月比は3月までは地代家賃が90%以上のほぼ維持〜増加を85%程度の事業者が占めているが、4月以降減少傾向が見られ、特に5月に入って前年同月比90%未満となっている事業者の割合が大きく増加しているが、増加の中心は50以上90%未満の事業者であり、50%未満の事業者が占める割合は微増に留まっている。

前年同月比と比較した地代家賃グラフ

また、前年同月比業種別は業種に依らず、50%未満となっている事業者の割合は微増となっている。

地代家賃が前年同月比50%未満の事業者割合のグラフ

給料手当

給料手当の前年同月比は3月から5月にかけて、給料手当が前年同月比で100%未満の事業者が徐々に増加する傾向にあり、100%未満の事業者はいずれの区分も同様に増加している。

前年同月比と比較した給料手当グラフ

前年同月比業種別では50%未満の割合が飲食業で大きく増加し、小売/卸売でも微増傾向はみられるが、その他の業種ではほとんど変化はみられない。

給料手当が前年同月比50%未満の事業者割合のグラフ

仕入高

仕入高の前年同月比は、3月から5月にかけて前年同月比で100%未満の事業者が増加する傾向がみられ、特に50%未満の事業者割合が大幅に増加しており、3月以前が22%程度であった割合が4月以降30%超に増加している。

前年同月比と比較した仕入高のグラフ

前年同月比業種別では前年同月比で50%未満の割合は飲食業で大きく増加している一方、他業種では微増に留まっており、特にIT業は4月に割合が増加したものの、5月に3月以前の水準まで回復している。

仕入高が前年同月比50%未満の事業者割合のグラフ

外注費

外注費の前年同月比は3月から5月にかけて、前年同月比で100%未満の事業者が増加する傾向がみられ、特に50%未満の事業者割合が増加しており、3月以前が22%程度であった割合が5月時点で30%弱まで増加している。

前年同月比と比較した外注費のグラフ

前年同月比業種別では業種に依らず、3月以降微増の傾向がみられる。

外注費が前年同月比50%未満の事業者割合のグラフ

同社では今回の調査に関連し、内閣府からの新型コロナウイルス対策への協力要請を受け、調査に活用した統計情報を内閣府に対して無償提供を予定している。

提供に際しては、個社、個人が特定、類推されない俯瞰的およびマクロ的な統計情報(傾向を見るために多数の企業について集計されたデータ)のみとすること、提供した情報は新型コロナウイルスの中小企業に与える影響調査の目的のみに活用されることなどを内容とした文書を内閣府との間で合意した上で、細心の注意を払って行うという。