厳選!2歳馬情報局(2020年版)
第4回:スワーヴエルメ

 例年2歳戦が始まると、話題の良血馬や期待馬に注目が集まるが、それらと同様、その年にデビューする新種牡馬の産駒にも高い関心が寄せられる。そして今年、その新種牡馬の中でも、ファンや関係者からとりわけ熱い視線が注がれているのが、ドゥラメンテである。

 同産駒はこれまでに何頭かデビューしているが、戦前から評判の高かった1頭がまもなくデビューを迎える。美浦トレセンの堀宣行厩舎に所属するスワーヴエルメ(牡2歳/父ドゥラメンテ)である。


ドゥラメンテの初年度産駒の中で、大きな注目を集めているスワーヴエルメ

 父ドゥラメンテは、2015年にGI皐月賞(中山・芝2000m)とGI日本ダービー(東京・芝2400m)で戴冠を遂げた二冠馬。古馬となってからも、海外GIのドバイシーマクラシック(UAE・芝2410m)で2着と奮闘している。

 曾祖母は、GIオークスを制したダイナカール。祖母が、オークスとGI天皇賞・秋を勝った”女帝”エアグルーヴ。そして母が、GIエリザベス女王杯を連覇したアドマイヤグルーヴと、まさしく「超」のつく良血馬で、実績も申し分ない。

 スワーヴエルメは、そんな父の初年度産駒であり、母も現役時に重賞4勝を挙げたアイムユアーズとなれば、周囲の期待が膨らむのも当然だろう。

 ちなみに、母アイムユアーズの血統を遡(さかのぼ)ってみると、彼女の曾祖母にもダイナカールの名前が出てくる。つまり、スワーヴエルメは同じ一族の父母による”近親交配”となる。そのため、父母の血統に同じ祖先の名前がある「インブリード」が多数発生。配合面でも、非常に興味深い1頭だ。

 スワーヴエルメはすでにトレセン入りし、堀厩舎で調教を重ねている。その動き、さらにスタッフの評価はどうなのか、関東競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「スワーヴエルメの初陣は、6月27日の2歳新馬(東京・芝1800m)を予定。現在、本番でコンビを組むダミアン・レーン騎手を背にして調教を行なっています。スタッフは好感触のようで、『調教をするごとに、時計、反応ともよくなっている』とのこと。そのうえで、『乗り味はいいし、調教後も息が乱れない』と話しています。新馬戦は、勝ち負け必至ではないでしょうか」

 なお、父ドゥラメンテは気性の激しいタイプだった。加えて、インブリードの多い馬は気性や体質面を不安視されることが多々あるが、今のところ、スワーヴエルメにはそういった心配はないという。先述のトラックマンが続ける。

「走っている際に悪さをしたり、どこか扱いにくかったり、ということはないようです。スタッフは、『最初の調教では少しモタついたけど、やるごとによくなった』と、その成長ぶりに目を細めています。

 強いて課題を挙げれば、トモがまだ少し緩いようで、『(デビュー戦となる)レース後のケアをしっかりしたい』とのこと。とはいえ、デビューした”あと”の話が出てくるあたり、陣営の期待の大きさが伝わってきますよね」 ドゥラメンテの初年度産駒であり、特徴的な配合面からも、各方面でクローズアップされているスワーヴエルメ。間近に迫ったデビュー戦は、要チェックだ。