「2つ目の伏線として練られているのは、9月末解散、10月25日投開票です。11月3日の米大統領選は、デモとコロナで現職のトランプ大統領は大逆風。トランプ大統領が敗北すれば、安倍政権は大ダメージとなる。その前に総選挙で勝利を収めるシナリオだ」(同)

 総選挙前に安倍政権の「負」の部分を一掃し、支持率をプラスにするためには内閣改造・党人事も必要と判断したという。

「検察庁法改正問題の迷走で評判を落とした森まさこ法相や河井克行・案里夫婦の逮捕などで一掃する改造だ。キングメーカーとして安倍首相が君臨するには岸田政権樹立が必要不可欠。その前段として岸田幹事長の実現。その情報をいち早くキャッチした二階幹事長が逆に先手を打ち動いたともっぱらです」(消息筋)

 二階幹事長は“寝業師”として定評がある。

「細田派も麻生派も分断して石破内閣を誕生させるぞ、というシグナルを安倍首相に送っている。そのため下村、稲田両氏の議員連盟発足会にも出席した。さらに、石破氏との蜜月を演じ、菅官房長官と組んで公明党との連携を強化する。安倍首相がどうしても『二階クビ』にこだわれば、公明党と組みコロナ対策で10万円給付を実行させたように、公明党に連立離脱を唱えさせ、安倍おろし実行だ」(同)

 安倍おろし“夏の陣”の火ぶたが切って落とされた。