Jリーグ再開に向けた意気込みを語るネルシーニョ監督。写真は取材中のスクリーンショット

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 Jリーグの日程や対戦カードが発表されるなか、6月1日から活動を再開した柏レイソルは、4日まで4つのグループに分かれてトレーニングを行ない、5日からはそれを2つのグループに集約。さらに15日からは全体練習がリスタートされた。

 そんななか、柏のネルシーニョ監督は6月16日、チームの全体練習後にリモート取材に応じた。

 7月4日に開催される柏のリスタートマッチは、ホームでのFC東京戦。「非情に良いチーム。我々にとっても厳しい戦いになると思う。選手個々のクオリティーも高く、長谷川健太監督も組織的にオーガナイズされたチームを作っている」と分析。特に注目しているのが、今季から導入されたFC東京の3トップのようだ。「(ディエゴ・オリヴェイラ、アダイウトン、レアンドロ)ブラジル人3人は非常に攻撃的。我々は警戒しなければならない」としたうえで、「今季の重要な一戦になる。我々としては当然結果にこだわる」と意気込みを語った。

 69歳の名将が自粛期間中に特に気を使っていたというのが、選手たちのメンタル面だ。「身体の準備は再開してからでもできる。しかし、その際にメンタルの部分が重要となってくる。オンライン上で顔を合わせて話をするという時間を定期的に設けていた」という。

 実際に1日の練習再開時から選手たちの表情も明るく、高いモチベーションでトレーニングを行なえているようだ。
 
 再開後に各クラブを悩ませるのは過密日程だろう。従来なら2月の開幕から12月の最終節まで、約10か月間で行なわれていたスケジュールが、7月からの6か月間に集約される。この課題についてはこう語った。

「我々に求められるのは“総力戦”。いかにチームとして質を落とさずに、クオリティを維持し続けられるか。当然、怪我人も出てくる。離脱者が出た中でそれに劣らない人材を見つけられるか。若手、新加入選手も非常に高いモチベーションでやってくれている。試合を重ねることでコンディションを上げ、良いサイクルを作りながらチームとして高い質を維持し続け、戦っていければ」

 朗報もある。2月に行なわれたプレシーズンマッチの「ちばぎんカップ」で右外側ハムストリング肉離れの負傷をした日本代表GK中村航輔が、復帰間近だという。「重傷だったが、リハビリを積み、今週の頭から全体練習にも参加している。ポジション間の競争も激しくなってくると思う」と指揮官も期待を語った。

 昨季のJ2優勝メンバーをベースに、即戦力級の新加入選手を大量に迎えた柏は、名伯楽の下、順調に再開の準備を進めているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部