浦和が横断幕掲出禁止に反対声明 会見中だった村井チェアマン「委員会で議論を求め、最終的に決定」

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 Jリーグは16日、「第9回臨時実行委員会」を実施。終了後にJリーグの村井満チェアマンが会見を行った。

 会見時間中、浦和レッズから「無観客試合におけるサポーター横断幕について」というリリースが発表。Jリーグの原博実副理事長、J1・J2・J3クラブ実行委員宛にて、それぞれ浦和の立花洋一社長名義として、声明が出された。

 内容は無観客試合(リモートマッチ)において、全クラブ統一ルールとして、ファン・サポーターの横断幕の掲出が禁止されたことについて、浦和が反対を表明するというもの。掲出禁止は新型コロナウイルス感染拡大防止が理由となっているが、浦和側はガイドラインで認められているパートナー企業のバナー広告や「段ボール」を用いた掲出物と、禁止された横断幕には変わりがないとして、決定は矛盾していると主張した。

 Jリーグ側は以前、掲出禁止を決定した際、クラブ管理のものではない横断幕について、スタジアム内で掲出作業する複数人が長時間密接な状態となってしまうこと、クラブスタッフとサポーターの接触機会を作ってしまうこと、横断幕の消毒についての負担増などを理由として挙げていた。

 浦和は、サポーターからクラブへの受け取りを直接行わない、ウイルスの死滅が見込める48時間以上を掲出まで空けるといった工夫でリスクを最大限下げることができ、「リスクを前面にファン・サポーターの想いから背を背けるようなJリーグの判断に日本サッカーの未来に不安を感じます。多くのJクラブがサポーター横断幕の掲出を嫌がっていることに加え、Jリーグ自体も全クラブ統一ルールとして、各クラブの異なる事情に応じたそれぞれの対応とすることを避けたことに対し、日本サッカー界の将来を憂います」と、明確な反対の意思を示し、統一ルールの適用ではなく、せめて各クラブ判断とするべきと表明した。

 リリースが掲載された時間、会見中だった村井チェアマンは「声明文の詳細をまだ見ていない」とした上で、「お客さまと一緒にリーグを運営したいということは2月から申し上げてきました。リモートマッチにおいて、ファン・サポーターの方から、観戦ができないのであれば、バナーやフラッグを搬入させてほしいという、善意の申し入れもありました。何度となく、Jリーグ担当スタッフと協議してきましたし、サポーターの皆さまの気持ちをリスペクトしたいと申し上げてきました」と、サポーターの想いを慮りつつ、改めて「ただ、掲出するためのフラッグの消毒も大変な作業です。サポーターとスタッフの受け渡しのリスクもあります。大多数のクラブがリモートマッチ中の制限を加えたい考えがあり、判断をしました」と、これまでの考えと同様の見解を示した。

 立花社長は声明で、「実行委員会で多くの時間を割き主張させて頂いた通り、浦和レッズは、この決定に対し『反対』であることを、改めてお伝えさせていただきます」と述べているが、村井チェアマンは浦和の主張に理解を示しつつ、「私自身、あえて実行委員会で議論を求め、最終的に決定しました。新型コロナウイルスの第2波、第3波という懸念もある中、クラブを想うサポーターの気持ちには耳を傾けていきたいと考えています」と、コメントしている。