インテル「Lakefiield」正式発表。3D積層技術採用のハイブリッドSoC

米インテルが、3D積層パッケージ技術 Foveros を採用した新しいSoCシリーズ「Lakefield」を正式に発表しました。Core i3 / i5プロセッサーと低電力なAtomベースの「Tremont」コアを組み合わせたハイブリッドCPUです。

Foverosは従来のCPUのように1つの回路基板上にコンポーネントを配置するのでなく、積層することでDRAMを含め最小限のフットプリント構成とすることを可能とします。インテル曰くこのアプローチは電力効率を高くすることが可能で、モバイルデバイスのバッテリーの持ちを良くします。たとえば第8世代Coreプロセッサーと比較した場合、デバイスのスタンバイ時電力消費を最大91%削減できるとのこと。

インテルはLaceFieldをサムスンのGalaxy Book Sのような極薄ノートや、Thinkpad X1 Foldのような二つ折りディスプレイデバイスまたはマイクロソフトのデュアルスクリーンタブレットSurface NEOに最適なSoCだと説明します。

10nmプロセスで製造されるCore i3-L13G4 / i5-L16G7プロセッサーはSunny Coveアーキテクチャを採用し、負荷の大きなアプリケーションを担当。AtomベースコアTremontは14nmプロセスで製造され、バックグラウンドタスクの最適化などに利用されます。なお、OSスケジューラは、パフォーマンスを最適化するためにアプリケーションをSunny Coveコアで実行するかTremontコアで実行するかを決定できます。

インテルは、Core i5-L16G7をCore i7-8500Yと比べ、ウェブ閲覧で最大24%優れ、シングルスレッドでの整数演算では最大12%高いパフォーマンスを発揮する可能性があると述べています。また統合グラフィックスには第11世代のものを搭載しCore i7-8500Yに比べて最大1.7倍のパフォーマンスを提供します。

細かい仕様としては、Core i5-L16G7(1.4GHz、シングルコア最大3GHz、全コア最大1.8GHz)が5コア5スレッド、64グラフィックスコア、4MBキャッシュを搭載。Core i3-L13G4(800MHz、シングルコア最大2.8GHz、全コア最大1.3GHz)は5コア5スレッド、48グラフィックスコア、4MBキャッシュを搭載。いずれもGPU周波数は500MHz、LPDDR4X-4267 RAMをサポートします。

なお、Lakefieldを搭載する製品としてはサムスンのGalaxy Book Sが一部市場で今月より発売される予定です。

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