1/62008年に火星に着陸した探査機「フェニックス」の任務は、火星に居住できる見込みがあるかどうかを探ることだった。同年12月、フェニックスは垂直アームを自身の真上にのばし、この写真を撮影した。2つの太陽パネルが、火星の塵の薄い層に覆われていることが見てとれる。このパネルに塵が積もりすぎると、太陽光が透過できず、探査機を動かす動力が得られなくなる。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/UNIVERSITY OF ARIZONA/TEXAS A&M UNIVERSITY2/6NASAの火星探査機「オポチュニティ」は、「ガガーリン」と名付けられた岩の上に、岩石研磨装置を使って円形のマークを残した。この写真では、探査機のアーム先端のタレット(回転台)に、上方を向いた岩石研磨装置がついているのが見てとれる。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH 3/62018年11月に火星に着陸した探査機「インサイト」の任務は、火星の内部機構を調べることにある。インサイトの自撮り写真は、地球にいる科学者チームに対して、太陽パネルの塵の積もり具合を伝えるほか、探査機の装置を人間が目視で確認する機会にもなっている。当初、インサイトは火星の地面を掘削して温度変化を測定しようとしたが、工具が動かなくなってしまった。だが、定期的に写真を撮影したおかげで、地球にいるチームが問題を解決することができた。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH4/6キュリオシティは、非常に見事な自撮り写真を撮影している。というのも、マイ自撮り棒を備えているからだ。この長い関節アームのおかげで、自分のいる地点を調べたり、車輪などの探査車部品のクローズアップ写真を撮影したりできる。この写真では、「ナミブ砂丘」と呼ばれる領域にいるキュリオシティの様子が見てとれる。この画像を作成するために、キュリオシティは57枚の写真を撮影した。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/MSSS 5/6「マーズ・エクスプロレーション・ローヴァーB」(オポチュニティ)には、「マーズ・エクスプロレーション・ローヴァーA」という相棒がいて、こちらは「スピリット」とも呼ばれている。この写真は、火星に着陸したあとのスピリットが、ナヴィゲーションカメラを使って真上から自撮りしたものだ。地球にいるチームがこの写真の撮影を命じたのは、探査車が着陸パッドから安全に離れられるかどうか、確かめるためだ。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL6/6これは厳密に言えば自撮り写真ではないが、それでも紹介しておきたい。この小さな月面着陸機「サーヴェイヤー3号」は、1967年に月面に送り込まれた。1969年、「アポロ12号」ミッションで月に戻ったクルーは、サーヴェイヤー3号から600フィート(約180m)離れたところに着陸し、挨拶のためにここに立ち寄った。PHOTOGRAPH BY NASA

地球を離れた探査機は、どこかに着陸するか、何かの軌道をまわるか、あるいは惑星のような天体のそばを通過するか、という道をたどることになる。そして探査機が別の惑星に着陸したときに米航空宇宙局(NASA)が真っ先にすることのひとつが、探査機の“自撮り写真”の撮影だ。

「“自撮り”を続ける宇宙探査機の姿:今週の宇宙ギャラリー」の写真・リンク付きの記事はこちら

これらの自撮り写真が地球上の科学者たちの疑問、つまり「土に埋まった車輪を見て安全に着陸できたか知りたい」とか、「太陽パネルの写真を撮って、どのくらい汚れているか知りたい」などの疑問に答えてくれるわけだ。

シンプルな自撮り写真は、地球の科学者のチームに対して、計器の損傷の有無や天体との距離などを教えてくれる。ほとんどの探査機は自撮り棒をもっているわけではない。正確に言えば、多数の写真を撮影できる位置に外部カメラが備わっているだけで、その写真を科学者チームがつなぎあわせている。

探査機の“健康管理”に使われる自撮り写真

2012年に火星に着陸したNASAの探査機「キュリオシティ」を管理するチームは自撮り写真に頼りながら、探査機の「健康」を管理している。

火星の地形はでこぼこで、「風食礫(ふうしょくれき)」と呼ばれる風に侵食された岩石で覆われている。火星にある風食礫の多くは鋭い刃物のような状態になっていることから、探査機がその上を走ると車輪が損傷を受ける。探査機に搭載されたカメラを使えば、探査機に特定の地点を避けて別の方向へ行くようにと、地球にいるチームが指示を出すことができる。

あなたもカメラを用意しよう。というのも、今回のギャラリーでは、宇宙の自撮り写真を集めた壮大なギャラリーを巡ることになるからだ。

ほかの宇宙写真を巡るなら、こちらから楽しんでいただきたい。