マジョルカMF久保建英の体幹に注目【写真:Getty Images】

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プロトレーナーの木場氏は“貯筋”の成果を強調 「ブレない体ができていた」

 マジョルカの日本代表MF久保建英は今季、リーガ・エスパニョーラ1部で24試合出場3得点を記録している。

 リーグ再開後の活躍も期待されるなか、久保を長年指導するプロトレーナーの木場克己氏(COREトレSTUDIO)は、「ゴツくなった」とも言われるフィジカル面の成長に言及。「大人への成長とともに“サッカーの筋肉”になっている」と語った。

 久保は昨夏、FC東京からスペインの名門レアル・マドリードに完全移籍。シーズン開幕後にマジョルカへの期限付き移籍が決定した。当初は出場機会に恵まれない時期も過ごしたものの、次第に出番を増やして結果を残すと、新型コロナウイルスによるリーグ中断前にはレギュラーの座を確保している。

 そして新型コロナウイルスによる自宅待機期間を終え、久保を含むマジョルカの選手たちも練習再開。そこで注目されたのが、久保のフィジカル面だ。クラブ公式SNSが公開した映像では、ファンから「ゴツくなった」などの反響が寄せられていた。

 久保が小学5年生の頃からトレーニング指導に当たり、スペイン移籍まで自身の運営するジムで鍛え上げた木場氏は「大人への成長とともに“サッカーの筋肉”になっている」「建英の育ったところは脇腹とお尻、首、あとは膝周り」と指摘し、次のように現状を見ている。

「彼は19歳で、22歳までは骨と筋肉がどんどん成長していく。今はスペインリーグというJリーグとは違うところでやっていて、しっかりと対応できている。19歳の筋肉として、普通の日本人選手と比べたら、成長の仕方は違うと思います」

 スペインに活躍の場を移して約1年。急速に成長を遂げているように見える久保のフィジカルだが、木場氏によると“貯筋”の成果が出始めているのだという。プロの舞台で戦う前から「怪我しない体」を大前提として取り組み、体幹の強化も継続したことで、スペインでのプレーにもしっかりと順応。高いレベルでの経験が、そのまま伸び盛りの体に反映されたという見方を示している。

「中3からJリーグのプロと一緒にできたというのは、ブレない体ができていたということ。そこから海外に行って、より高いレベルでも一緒に練習できているというのは、順応できる筋肉になっていたということです」

鋭いターンを支える“首の筋肉” 「トレーニングを昔からずっとやっている」

 なかでも木場氏が強調していたのは、体幹のインナーマッスルの強化が果たす役割の大きさだ。例として久保はドリブルでのターンが非常にスムーズだが、その秘訣の一つが「首の筋肉」だという。

「ストップしてから次の動作に入るターンの時、首から骨盤までの骨に付いているインナーマッスルがしっかり反応しないと、首の回転、振り向く動作が遅くなってしまう。首の筋肉が弱いと頭がブレて、ターンが遅くなるんですね。ターンを速くするためによく言っているのは、『腰のひねりと同時に頭も動かしなさい』ということ。彼(久保)の場合は首も一緒に付いていくようなトレーニングを昔からずっとやっているので、自然とそういう筋肉が付いています」

 体の軸がブレず、急速なターンで相手DFを翻弄するシーンも印象的な久保。順調に首周りを含むフィジカルが伸びていることも踏まえれば、リーグ戦再開後はキレ味の増したドリブルにも期待できそうだ。

[PROFILE]
木場 克己(こば・かつみ)

KOBA式体幹バランストレーニング協会代表。都内の「COREトレSTUDIO」運営。鍼灸師、柔道整復師。FC東京ヘッドトレーナー(95〜02年)を経て独立。久保建英、中井卓大らの専属トレーナー。(Football ZONE web編集部・片村光博 / Mitsuhiro Katamura)