ロッテ・小島和哉[撮影日=2020年2月12日]

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◆ 3回1失点

 ロッテの小島和哉が5日、楽天戦に先発し3回を投げて、56球、3安打、1失点という投球内容だった。

 「球数が多くなってしまったのですが、今日はストレートの勢いと、今まで良くなかったカットボールを多めに打者に投げて感覚を掴もうというイメージで投げました」。

 小島は初回、失策と四球で二死一、二塁のピンチを招いたが、昨季までチームメイトだった鈴木大地をカットボールで投ゴロに仕留めた。2回は連打で無死二、三塁とされ、一死後、辰巳涼介に犠飛を打たれ失点。なお、二死二塁と得点圏に走者を背負った投球が続いたが、茂木栄五郎をカットボールで二ゴロに打ち取り、最少失点で切り抜けた。この日最後のイニングとなった3回は、二死から浅村栄斗にヒットを打たれたが、無失点で終えた。

 「次はしっかり球数を意識して投げたりだとかもっと細かく詰めてできるところを課題にして投げたいと思います」と決意を述べた。

◆ テーマを持って投げる

 小島はこの日、カットボールを多めに投げて感覚を掴むことをテーマにマウンドに上がったが、これまでの取材を振り返っても、しっかりと開幕に向けてテーマ、課題を持って投げているように見える。

 たとえば、今季実戦初登板となった2月9日の楽天モンキーズとの国際交流試合では、「打たれてもとりあえず、初めてバッターに対して投げたので、インコースを投げられるようにして、変化球もあまり投げないようにと思って投げていました」と、ストレートを多めに投げることを意識した。

 楽天モンキーズ戦でマスクを被った柿沼友哉も、この日の小島について「小島自身もまっすぐを多く使っていきたいと話していた。その中で、抜けたボールももちろんありましたけど、強いボールもきていた」と話すなど、登板前に小島自身の意図を伝えるなど、しっかりとバッテリー間でコミュニケーションも取っている。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、プロ野球の開幕は3月20日から6月19日に変更となったが、春季キャンプ中には「目先の結果も大事ですけど、しっかり開幕のローテーションに合わせて整えていくことも大事だと思う。焦らずに一歩ずつ着々とやっていこうかなと思います」と先を見据えて、準備を続けていた。

 プロ野球の開幕は、2週間を切った。今季初登板、さらにはシーズン通して安定した投球を見せるため、課題をしっかりと消化し2年目のシーズンに迎えたい。

文=岩下雄太