8度目のカンヌ選出作 (C)2020『朝が来る』Film Partners

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 直木賞、本屋大賞受賞作家・辻村深月氏の同名小説を、河瀬直美監督が映画化した「朝が来る」が、第73回カンヌ国際映画祭の「オフィシャルセレクション2020」に選出された。また、公開日が10月23日に決定した。

 河瀬監督が初のミステリー作品を手掛け、センセーショナルなテーマに挑んだ本作は、実の子を授かることが叶わず、特別養子縁組により男児を家族に迎えた夫婦と、中学生で妊娠し、断腸の思いで子どもを手放すことになった幼い母という両者の交差をドラマチックに描く。永作博美、井浦新、蒔田彩珠、浅田美代子らが出演している。

 河瀬監督にとって、1997年「萌の朱雀」で監督週間/カメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞して以来、カンヌ映画祭への公式出品はこれで8度目となる。コロナウイルスの影響により、現地での上映はかなわなかったが、「【CANNES 2020】のレーベルという称号をいただけたことを誇りにして、これを機に、より多くの人々へこの映画を贈ります」と喜びを語っている。

 「朝が来る」は、10月23日から、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

▽河瀬直美監督コメント全文

カンヌ国際映画祭は、映画を間においてその愛に魅せられた人々の集う世界最高峰の場。スポーツで言えばオリンピックみたいなところ。俳優は選ばれし選手たち。一番いい色のメダルを掲げる表彰台はあの赤いカーペットの向こうにある。多くの人々がその映画に惜しみない拍手を送る。医療従事者の方々へ送られた拍手のように、その映画に出逢えたことへの「感謝」の拍手。人生を救われたり、壊れそうになった心を繋ぎ止めてくれたりする、映画は魔法だ。

正直に言えば、カンヌという、あの夢のような場所に「朝が来る」に参加した日本を代表する俳優やスタッフと共に行きたかった。そして、分かち合いたかった。
でも、まだ地球ではそれができない。
それは映画という「人生」の続きの場であり未来を形づくるリアルな舞台。
その舞台はきっと、「朝が来る」の上映を待っている。
【CANNES 2020】のレーベルという称号をいただけたことを誇りにして、
これを機に、より多くの人々へこの映画を贈ります。

皆んなに早く逢いたいよ。
登場人物たちも、そう願っている。
明けない夜はないのだから。