昨季途中に磐田に加入。ボランチだけでなくCBでも計算できるユーティリティプレーヤーで、貴重な戦力となるはずだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 コロナ禍によるリーグ中断は歓迎すべき事態ではなかったが、すべての面でネガティブだったわけでもない。ひとつは、中断期間中に怪我などからのリハビリに時間をあてられたこと。J2のジュビロ磐田で2年目を迎える今野泰幸も、そうした選手のひとりだ。

 今年1月7日、クラブは今野の負傷について発表した。昨年11月末のトレーニング中に腰痛を自覚し、12月中に手術を実施。診断名は「腰椎椎間板ヘルニア、嚢腫」で、トレーニング合流までは術後、4〜5か月程度を要するとのことだった。

 5月中旬、サッカーダイジェスト本誌特集『Jリーグ歴代最強チームはどれだ!?』で電話取材をした際、現在のモチベーションやリーグ再開に向けて訊けば、「難しさはあるけれど、怪我明けでもあるので。マイペースにやるというか、徐々に(コンディションを)上げていければいい」と答えてくれた。

 中断期間中に、負傷からの復帰を果たすことができた。リーグ再開後のフル稼働を期待していると伝えれば「この期間に、そのための準備をしっかりとしたい」と意気込む。

 攻撃でも守備でもテンションの高いサッカーを見せる“フベロ・ジュビロ”と、球際で激しく戦い、機動力もある今野のプレースタイルとの親和性は高いはず。今野自身も「そういうプレーは見せていきたい」と言葉に力をこめる。

 本人にも期するところがあるはずだ。昨季途中にガンバ大阪から磐田に完全移籍。低迷するチームの救世主として期待されたが、先述の怪我もあり、本来の力を出し切れず、J1残留の力になれなかった。
 
「僕はまだ、ジュビロで何も成し遂げていないから」

 このまま終わるわけにはいかない。不屈の精神で戦いに挑むつもりだ。

「ジュビロの最大の目標であるJ1昇格に向かって、チームのひとつのコマになりたいし、みんなで目標を達成できるように頑張りたい」

 FC東京やG大阪で多くのタイトル獲得に貢献し、ワールドカップの舞台でもピッチに立った。その豊富な経験も武器に、歴戦のベテラン・ボランチの捲土重来を期待したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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