当初は思うように結果が出なかった『アタッキング・フットボール』だが、ブレずにやり続けたことでリーグ優勝という成果を手にすることができた。写真:徳原隆元

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 5月28日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代最強チーム」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に“歴代で最強だと思うチームトップ3”を選んでもらった。

 昨季限りで“横浜一筋”の現役生活にピリオドを打ち、今季から横浜の「クラブシップ・キャプテン」を務める栗原勇蔵氏にも選者を依頼。栗原氏が選んだベスト3は、1位が「2019年の横浜F・マリノス」、2位が「2006年の浦和レッズ」、3位が「2002年のジュビロ磐田」という結果となった。

 自他ともに認める“F・マリノス愛”の強い男が選んだ1位は、やはり古巣のトリコロールだった。ここでは、15年ぶり4度目のリーグ制覇を成し遂げた19年の横浜を1位に選んだ理由とチームのMVPについて、本誌では掲載できなかった未収録分をお届けする。

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 昨季のF・マリノスは、失点の数は多かったかもしれないけど、それを上回る得点力があった。あの攻撃陣は、止めようと思っても止められなかったと思います。

 ハイラインで超攻撃的。斬新なスタイルで結果を出すことができました。ただ、このサッカーを落とし込んだボス(アンジェ・ポステコグルー監督)が就任したのが2年前で、最初はみんな半信半疑の部分があったと思います。選手たちも少なからず戸惑いながらやっていたし、記者の方たちも僕らと同じ感じ方だったのではないでしょうか。

 ボスの1年目の18年シーズンは思うように結果が出なくて、理想のサッカーをやりたいけど、現実も見ないと......という雰囲気は少なからずあったと思います。

 でも、ボスの求心力というか、あの強気な姿勢を貫き通すことで、みんなのベクトルが同じ方向に向いたのは間違いないです。チームとしてジレンマを感じながらも、それに打ち勝って、リーグ優勝という成果を得られたのは凄いことですよね。みんな、攻撃に特長のあるサッカーで勝てれば一番いいって思っていたはずですし。

 昨季のF・マリノスでMVPを選ぶなら、チアゴ(・マルチンス)ですね。恵まれたサイズに加えて、スピードもある。圧倒的な身体能力で、攻撃に特化した『アタッキング・フットボール』を支えてくれていました。このクラスのDFって、これまでのJリーグにはいなかったと思います。彼がいなければ、失点の数も1・5倍ぐらい増えていたでしょうし、サッカー自体を変えなければならなかったかもしれない。それぐらい大きな存在ですね。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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