スペイン下院本会議の開会にあたり、新型コロナウイルスで死亡した人々に黙とうをささげるサンチェス首相(左)とカルボ副首相(中央)、イグレシアス副首相(2020年5月20日撮影、資料写真)。(c)Andres BALLESTEROS / POOL / AFP

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【AFP=時事】(写真追加)スペイン左派政権は5月29日、ベーシックインカム(最低所得保障)制度を閣議で承認した。新型コロナウイルスの感染拡大に由来する貧困の急増で、多くの世帯が食料支援への依存を強いられている現状に対応する。

 連立与党の急進左派ポデモス(Podemos)の党首であるパブロ・イグレシアス(Pablo Iglesias)副首相は閣議承認後、「きょうスペインで新たな社会的権利が創出された」と明言。新型コロナウイルスによる危機的状況を受け、政府がこの措置の実施の加速を強いられたと説明した。

 同制度により、一人暮らしの成人には月462ユーロ(約5万5000円)の所得が保障される。家族の場合は成人か未成年かにかかわらず一人当たり139ユーロ(約1万7000円)が加算され、世帯当たりの所得保障上限は月1015ユーロ(約12万円)とする。支給は他の収入に合わせて配分されるため、低賃金の仕事を持つ人は今回規定された最低所得基準に合わせる形で給与を上乗せして受け取ることになる。これでどの世帯にも年間平均1万70ユーロ(約120万円)の所得が保障されるという。

 政府によると、この措置で約85万世帯、合計230万人が恩恵を受け、うち3割が未成年の見通し。来月に約10万世帯への支給が始まるという。同制度の費用は年間30億ユーロ(約3600億円)と推計されている。

【翻訳編集】AFPBB News

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