攻撃面でいかに迫力を出せるかがひとつの鍵に。新たな得点源として、新戦力の一美にかかる期待は大きい。写真:徳原隆元

写真拡大

 今季、13年ぶり2度目のJ1を戦う横浜FCが、このトップリーグで飛躍を遂げるために何が必要か。

 クラブ史上初のJ1に挑んだ07シーズンを振り返れば、ひとつの答が見えてくる。当時は4勝4分26敗の戦績で、最下位でJ2降格の憂き目にあった。リーグワースト2位の66失点と脆弱な守備がアキレス腱だった一方、総得点19はリーグワーストの数字で、唯一、20点台に到達できず、得点力に大きな課題を抱えていた。

 J1の舞台で、いかにゴールを奪うか。極めて重要度の高いタスクを託されるひとりが、22歳の新戦力FW一美和成だ。

「J1には力のあるチームがたくさんある。(チームとして)守備の時間帯が増えると思うけど、だからこそワンチャンスをモノにできれば、勝てる試合は何度もあると思う。FWとしてワンチャンスを逃さないようにやっていきたいし、カウンターの時には起点になるプレーも大事になってくる。そういう部分で自分が身体を張っていきたい」

“一撃必殺”でゴールを陥れる。プロ4年目の昨季はJ2の京都で36試合に出場し、得点ランキングで8位タイの17ゴールを記録。ストライカーとして確かな手応えを掴んだ。「どんどんシュートを打って、それが結果につながって、さらに自信になった」と振り返る。

 その“自信”を深めるほど、飛躍の確率は高まるはずだ。「何事も自信は大事。メンタル的にも、自信を持ってできれば、それがプレーに影響すると思う。自信を持って、遠慮せずにどんどんシュートを打って、ゴールを取れるようにしたい」と意気込む。
 
 今季はリーグ中断前に行なわれた広島とのルヴァンカップ初戦、神戸とのJ1開幕戦で、いずれもCFでスタメンを勝ち取った。だが、どちらのゲームでも無得点に終わっている。本人も少なからず危機感を覚えているに違いない。

 新体制発表会では「FWとして結果を残さないと、スタメンに定着できないと思う。目に見える数字を残したいし、しっかりアピールしていきたい」と表情を引き締めていた。かかる期待も十分に理解しているはず。得点源としてはもちろん、自らも得意と言うポストプレーで味方のチャンスをお膳立てするなど、新たな“前線の核”として、地位を固められるか。

 今季は「降格なし」の特例ルールが適用されているとはいえ、だからといって結果を度外視した戦いをするわけではないはずだ。チームが目覚ましい成績を残すためには、成長一途のCF一美の奮闘が不可欠だ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】あの時、君は若かった…厳選写真で振り返るレジェンドたちの“ビフォーアフター”(国内編)