会社に人生を預けっぱなしでは、いよいよヤバくなってきた昨今。不安定な芸能界を生き抜く芸人たちも、絵本作家、YouTuber、小説家など、“副業” を始めている。なかには、成果を収めている人も。今回は、「スパローズ」の大和一孝(43)に、“副業術” を聞いた!

「株式投資も、ギャンブルとして始めたんです」
 ギャンブルにハマって1000万円の借金を抱え、1999年、23歳で自己破産。株式投資に目覚めたのは、それからだ。

「競馬や競輪、競艇、パチンコ……全部、負けつづけてました。ある日、パチンコ店の前は自転車しか並んでないのに、信用金庫の駐車場には、高級外車ばかりなのに気がついた(笑)。それで、『投資のほうが儲かるかも』と考えたんです。

 身近に競馬や競輪で儲けてる人は、ごく少数しかいなかったけど、株で稼いでる人は、たくさんいましたからね」

 それまで、借金返済のために週7日バイトを入れていたが、自己破産後は時間があったので、株式の勉強を猛烈にやり始めた。

「毎日、日経新聞に目を通し、本も100冊以上、読みました。最初は理解できず、すぐに眠たくなってたんですが……。あるとき、急に理解できるようになった。今なら、YouTubeがいいと思います。初心者向けに解説している動画も多く、タダですからね」

 満を持して投資してみると、初期投資30万円(これも借金)が、1カ月後には60万円になった。

「1999年のITバブルのころでした。値動きの激しい銘柄を、デイトレードで売買してました。儲かったぶんは、すぐ使っちゃいましたが、翌々月には70万円に増やせたんです」

 現在は「ラジオNIKKEI」で週2本のレギュラーを持つが、株式投資はしていないという。

「2019年に知り合いから、『米国株が上がりすぎていて、なんらかのきっかけで暴落しそうだ』と助言されました。日本株も連動しますから、所有株をすべて売り払ったんです」

 コロナ禍による保有株の暴落は免れたが、本業のお笑いも苦しくなっている。

「それでも、趣味のソロキャンプをYouTubeで配信すると、家賃をまかなえるくらいの収入になるんです。まあ、4万円のアパートですが(笑)。複数の収入源をつくっておくことは重要ですね」

【スパローズ・大和一孝の教訓】
「猛勉強すれば、あるとき急に理解できる」

やまとかずたか
1976年生まれ 福岡県出身 1995年、八幡中央高校の同級生、森田悟とスパローズを結成。2019年に出演した『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)も話題に

(週刊FLASH 2020年5月5日号)