現時点でダブルボランチの一番手は喜田(上)と扇原(下)。レンタル復帰の天野(右)はスタメンを巡る争いにどこまで食い込めるか。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 頼もしい男が戻ってきた。

 5月28日、J1の横浜F・マリノスは小池龍太の完全移籍とともに、天野純のレンタル復帰を発表。いずれもベルギーのロケレンからの加入となる。

 再び、トリコロールのユニホームに身を包むことになった天野は、移籍前の10番ではなく、39番を背負うことに。心機一転、リーグ連覇とアジア初制覇を目指す古巣でリスタートを切る。自身初の欧州挑戦を終え、またひとつ成長した姿を見せたい。

 起用ポジションはボランチが濃厚か。現在の横浜は4-3-3が基本システムで、中盤の形はダブルボランチ+トップ下の正三角形だ。天野はトップ下でも計算できるが、昨夏の移籍前はボランチでプレーする時間が長かった。

 同ポジションは激戦区と言っていい。ともにキャプテンでレギュラー格の喜田拓也と扇原貴宏に加え、経験豊富な和田拓也、才能豊かな若い渡辺皓太が控える。実績のある天野と言えど、簡単にスタメンを奪えるとは限らない。

 もっとも、天野にもプライドがあるだろうし、なによりも先発に名を連ねるだけの実力が十分にある。いずれにせよ、熾烈な競争が予想されるが、ただこうした状況は、プロの世界では至極当然でもあるのだろう。
 
 以前、喜田にチーム内のレギュラー争いについて訊くと、こんな風に語っていた。

「“レギュラー争い”という言葉より、“試合に出るための競争”かな。でも、それは新戦力が入ってきたからどうこうではなく、常にあるものだから。その競争が新たに始まるっていう感覚はないし、みんなで切磋琢磨して今までもやってきたし。競争は、プロの世界にいる以上は、どの瞬間、どのチームでもあると思う。それよりも、一丸となって、進んでいくことのほうが大事」

 競争は当たり前だとして、スタメンもサブもメンバー外も、いかにひとつの方向を向いて、“チーム”として戦っていけるか。お互いを高め合いながら、個の力が向上していけば、それはそのままチーム力の底上げにつながる。その意味では、人材豊富な横浜の中盤はストロングポイントのひとつになる。

 新型コロナウイルスの影響で中断していたリーグも、J1の再開日は7月4日に決まった。過密日程になるのは必至で、チームの総合力が問われるシーズンとなる。天野はもちろん、成長著しい小池の活躍に期待したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】「Jリーグ歴代最強チーム」はどれだ!?|2019年横浜Fマリノスの特選フォトはこちら!