Jリーグ初代王者のV川崎。「個性的なタレントがいて、“プロ”としての格式があった」。(C)SOCCER DIGEST

写真拡大 (全3枚)

 5月28日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代最強チーム」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に“歴代で最強だと思うチームトップ3”を選んでもらっている。ここでは、辛口な評論で知られるセルジオ越後氏の“トップ3”を紹介しよう。

――◆――◆――

「セルジオ越後氏が選ぶ“最強チームトップ3”」
1993年のヴェルディ川崎
1996年の鹿島アントラーズ
1997年のジュビロ磐田
 
 時代によってレギュレーションやチーム数が異なるから、歴代チームの強さを比較するのは難しい。データだけでは計れない部分があるからね。個人的に強く印象に残っている順で決めたよ。

 1位は93年のヴェルディ。個性的なタレントがいて、他チームに比べて“プロ”としての格式があったチームだ。

 ラモス(瑠偉)は敵にも味方にもリスペクトされて際立つ存在だったし、サッカー人気に火をつけたカズ(三浦知良)の貢献度も大きかったね。他にもビスマルク、ペレイラと強烈なキャラクターを持ったブラジル人選手がいて、観ているだけでワクワクするような面白さがあった。

 ジーコやアルシンドという世界を代表するスーパースターを擁したアントラーズを押さえてリーグ優勝したところに、なにより強さが表われていたよ。

 アントラーズで言えば、96年にリーグ優勝したチームが印象深い。リーグ創世記にいたジーコ&アルシンドにも魅了されたけど、レオナルドとジョルジーニョという当時の現役ブラジル代表ふたりは、さらに素晴らしかった。

 キャリアの晩年でやってきたジーコと違い、彼らは全盛期に近い状態で日本にやってきた。他チームの助っ人と比べても、1段も2段も格が上だった。彼らふたりの衝撃的なプレーの数々は今でもファンの脳裏に焼き付いているはずだ。

 そんなワールドクラスの助っ人と、本田(泰人)、秋田(豊)、黒崎(比差支/久志)ら日本人がうまくマッチしたのが、このチームの魅力だった。この年にアントラーズはクラブ初タイトルを獲得するけど、それも納得の強さだったね。
 次に思い出されるのが97年のジュビロ。ドゥンガが来てからジュビロは恐ろしく変貌を遂げた。このブラジル代表キャプテンを中心とした“勝負に徹する”姿勢は、当時異彩を放っていたね。

 さらにCBにはアジウソンがいて、強固な壁となっていた。相手にしてみたら、この屈強なDFとマッチアップするのは相当苦労したに違いない。

 代表クラスが揃っていた日本人のレベルもずば抜けていけた。藤田(俊哉)、名波(浩)ら中盤はほとんどボールを奪われず圧倒的にゲームの主導権を握ってしまうし、前線ではゴン(中山雅史)が抜群の決定力でゴールを量産していた。まさにリーグ王者に相応しい強さを誇っていたよ。

 その他には07年のレッズも良いチームだった。ワシントンとポンテとリーグ屈指のブラジル人コンビに加えて、日本に帰化した三都主や闘莉王、そして長谷部(誠)や阿部(勇樹)なんかがバリバリ活躍していたね。ピクシー(ストイコビッチの愛称)や小倉(隆史)が輝いていたベンゲル時代のグランパスなんかも良いチームだったし、サンパイオやジーニョ、前園がいた95〜97年のフリューゲルスも強かった。やっぱりどの時代も魅力的だったのは、日本人と外国人が上手く噛み合っていたチームだね。

――◆――◆――

構成●サッカーダイジェスト編集部

※『サッカーダイジェスト』2020年6月11・25合併号より、加筆・転載。

【PHOTO】「Jリーグ歴代最強チーム」はどれだ!?|1993年ヴェルディ川崎の特選フォトはこちら!