アメリカでは今、インスタントラーメンが飛ぶように売れている。

ブルームバーグの報道によると、ウォルマートではインスタント麺のオンラインでの売り上げが2月23日から3月21日の間に578%増えたという。

ただ、多くの家庭でストックの定番となっているものの、その興味深い歴史を知っている人は多くはない。

インスタントラーメンにまつわる、意外と知られていないかもしれない12の事実を見ていこう。

1. インスタント麺はかつて高級品と見なされていた

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インスタント麺が初めて日本の食料品店で発売された時、一般的にその価格は生の麺より6倍高かった。しかし、今では「安い」食べ物の1つと認識されている。アメリカの大半の食料品店では、1袋25セント(約27円)前後で売られていることが多い。

2. 世界で一番インスタントラーメンを食べているのは中国

中国の食料品店で売られているカップラーメン。
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世界ラーメン協会によると、中国本土と香港を合わせると2019年のインスタント麺の消費量は414億食以上だ。

3. 世界全体では、毎年約1064億食のインスタント麺が消費されている

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インスタント麺の消費量が2番目に多いのはインドネシアだ。2019年には125億食以上を消費した。

アメリカは6番目で、平均して40億食以上消費している。日本は2019年、約56億食で4番目だ。

4. ただ、インスタント麺が最初に作られたのは日本だ

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インスタント麺は1958年、日清食品の安藤百福氏が最初に作った。それが「チキンラーメン」だ。

安藤氏は2007年1月、96歳で亡くなった。生前は毎日のようにチキンラーメンを食べていたと言われている。

5. 「トップ・ラーメン」がアメリカに上陸したのは1970年

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自らが開発したインスタントラーメンをアメリカに紹介したかった安藤氏は1970年、輸出することでそれを実現した。しかし、多くのアメリカ人がラーメンを食べる時に使うどんぶりを持っていないことに気付き、安藤氏は代替となる容器の開発に着手した。

6. 日清食品は1971年、発泡スチロール製のカップにはいった「カップヌードル」を発売し、世界中で大人気となった

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BBCによると、第二次世界大戦後、温かいラーメンを買うために人々が闇市で並んでいるのを見たことが、安藤氏のカップヌードル開発のきっかけになったという。

日清は1972年から「トップ・ラーメン」の生産をアメリカで開始。1973年にはカップヌードルもその一部がアメリカで作られるようになり、各地の食料品店に流通するようになった。

7. ある調査によると、日本人は20世紀最大の日本の発明はインスタント麺だと考えている

2000年に東京で成人2000人を対象に行われたこの調査では、回答者はカラオケやポケモンよりもインスタント麺を選んだ。

8. 大阪にはカップヌードルミュージアムまである

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ミュージアムは1999年にオープンした。

自分だけのカップヌードルが作れる工房からカップヌードル型の体感シアターまで、インスタント麺の歴史に関するさまざまな展示、アトラクションがある。

9. ラーメンは宇宙にも進出している

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宇宙飛行士の野口聡一氏が宇宙食としてスペースシャトルに搭載したインスタント麺は、日清が2005年7月に開発したものだ。

ニューヨーク・タイムズによると、「ラーメンを宇宙へというわたしの夢が実現した」と当時、安藤氏は語っていたという。

10. アメリカの刑務所では、インスタントラーメンが「通貨」として受刑者に使われている

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アリゾナ大学の社会学の博士号取得候補者マイケル・ギブソン・ライト(Michael Gibson-Light)氏のレポートをもとに報じたNPRによると、アメリカでは一部の受刑者がインスタントラーメンを「通貨」として使い始めている。この"通貨"は「スープ」と呼ばれている。

他の受刑者にベッドを片付けてもらったり、洗濯をしてもらったり、キッチンから果物や野菜を盗んでもらうための「報酬」として、インスタントラーメンが使われているという。

「ラーメンに基づく非公式な経済が存在する」とギブソン・ライト氏は報告している。

「1人の受刑者がわたしに言ったんです。『(経済的に)どのくらいうまくやってるかは、ロッカーにどれだけスープを持ってるかで分かるんだ。20スープ? わお、そいつはうまくやってるな!』と」

11. インスタント麺の賞味期限は2〜12カ月

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ラーメンにも賞味期限はあるが、その長さも愛される理由の1つだ。

実際、世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めると、多くの食料品店からラーメンが消えた。ウォルマートでは、インスタント麺のオンラインでの売り上げが2月23日から3月21日の間で578%増えた。

12. インスタントラーメンをさらに美味しくする方法はたくさんある

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「トップ・ラーメン」や「カップヌードル」をそのまま食べることを好む消費者は多いが、インスタント麺を"レストランの食事"にアップグレードする方法はたくさんある。

ネギやしょうゆ、ごま、バター、シラチャーソースなどをスープに追加するのは、よく知られた方法だ。プロのシェフは、卵やベーコン、チーズを追加することなどを薦めている。

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BUSINESS INSIDER JAPANより転載(2020.5.25)