大邱FCへの移籍が決まったク・ソンユン。サポーターへ感謝のコメントを発表した。(C)SOCCER DIGEST

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 札幌は5月29日にGKク・ソンユンの韓国、大邱FCへの完全移籍を発表した。

 2015年にC大阪から札幌へ加入したク・ソンユンは、当時J2を戦っていたチームで守護神の座を掴み、16年にはJ1昇格に貢献。昨季も初のルヴァンカップ決勝進出を果たした札幌で好プレーを見せていた。

 これまでJ1、J2合わせて167試合に出場。年代別の韓国代表にも選出され、2019年にデビューしたA代表では2試合、ゴールマウスを守った。

 今回の移籍に関しては母国の兵役が関係しており、本人も「皆さんにご理解いただきたいと思います」と悩んだ末の移籍だったことを説明している。
「新型コロナウイルスで大変な状況ですが、このようなお知らせになり申し訳ないと思っています。今シーズン、頑張って皆さんと一緒に戦って、チームの目標であるACLやリーグタイトルを目指して頑張りたかったのですが、自分には国の義務があります。早く戻ってきたいという思いがあり、予定より早く帰国することに決めました。

 皆さんにご理解いただきたいと思います。韓国のチームでは、人間として選手としてもっと成長して、いつかまた札幌に戻ってきてプレーして、皆さんと熱い試合をしたいです。コンサドーレに来るまではベンチにも入れない選手でした。僕の能力を信じて加入させてもらって、開幕戦から起用してもらいました。そこから皆さんに応援してもらって、自分の人生が180度変わるくらい、いろんなことがありました。この6年間は忘れません。ありがとうございました」

 
 ク・ソンユンは、今年3月にはバセドウ病を患っていることを公表し、治療を行なってきた(4月に練習に復帰)。その際には多くのエールが寄せられ、人望の厚さが光っていたが、大先輩で川崎の守護神であるチョン・ソンリョンも背中を押したひとりだった。

 当時、チョン・ソンリョンに話を訊くと、その実力、人柄を絶賛していたのも印象深い。
 
「1年目か2年目の時に試合後にユニホーム交換をしたことを覚えています。彼のほうから申し出てくれて嬉しかったですね。あの時から振り返れば、非常に成長しましたよね。素晴らしいゴールキーパーです。

(バセドウ病は)簡単に治る病気ではないかもしれませんが、彼には絶対に直せる力があると信じています。私も連絡をしましたが、彼には応援してくれるたくさんの方がいます。それが彼の人柄の良さを表わしていると思います」

 前述のコメントからも分かるように、本人は再び札幌に戻り、プレーすることを希望している。多くの人から愛された守護神が韓国でも活躍し、Jリーグに舞い戻る日を期待したい。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)