スペイン・バルセロナの日産自動車工場の前で、タイヤを燃やし工場閉鎖に抗議する従業員ら(2020年5月28日撮影)。(c)LLUIS GENE / AFP

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【AFP=時事】日産自動車(Nissan Motor)は28日、今年3月期の決算で、純損益が6712億円という巨額の赤字を計上したと発表し、約10年ぶりに赤字に転落した。同社は需要の落ち込みと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている。

 前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告の逮捕と保釈中の国外逃亡の問題に苦慮する日産にとって、さらなる打撃となった。

 同社は黒字転換を目指していくため、全世界で生産を2割減らすと発表。さらに、約3000人を雇用するスペイン・バルセロナ(Barcelona)の工場を閉鎖する予定だと認めた。

 需要の低迷、ゴーン被告をめぐるスキャンダル、三社連合を組むルノー(Renault)・三菱自動車(Mitsubishi Motors)との緊張関係など既存の問題が重なり、日産はいよいよ厳しい状況に置かれている。

 スペインのアランチャ・ゴンサレス・ラヤ(Arancha Gonzalez Laya)外相は国営ラジオの取材に対し、スペイン政府はバルセロナ工場を維持するよう働き掛けたが、閉鎖が決まったと明かした。

「操業継続に向け(スペイン)政府が大きな努力をしてきたにもかかわらず、事業をアジアへ集中させるため、スペインのみならず欧州から撤退するという日産の決定を遺憾に思う」と、ゴンサレス外相は話した。

 スペインの自動車産業は、欧州連合(EU)加盟国ではドイツに次ぐ規模で、同国の国内総生産(GDP)の10%を占める。

【翻訳編集】AFPBB News

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