入場料収入では、唯一20億円台を突破した浦和。サポーターからの根強い支持がクラブの強みだ。(C) SOCCER DIGEST

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 Jリーグは5月27日、2019年度のクラブ経営情報開示資料を先行発表。全55クラブのうち、新型コロナウイルスの影響で決算の確定が延期となった6クラブ(水戸、栃木、東京V、横浜FC、山口、相模原)と3月決算の4クラブ(湘南、磐田、柏、YS横浜)を除いた45クラブの経営情報を開示した。7月には全55クラブの経営情報が開示され、Jリーグ全体の収入規模や具体的な数値データの発表が行なわれる予定だ。

 ここでは、発表された各クラブの経営情報を元に、2019年度にJ1に所属したクラブの入場料収入をランキング化した。

 入場料収入では、浦和が23億円で2位の横浜に約10億円差をつけ、断トツの1位となった。合計入場者数は58万1135人を誇り、もちろんトップ。依然として地元の根強い支持に支えられている。18年度は約4億円の減収で20億円を割り込んだが、ACLでファイナル進出も果たした19年度は、3億7700万円増として2年ぶりに20億円を突破し、23億円台に乗せた。

 2位の横浜は、昨季最終戦に優勝争いの大一番、FC東京戦で6万3854人のJリーグ歴代最多観客数を記録するなど、前年比から1億6000万円の増加で12億8600万円となった。また3位の神戸は、17年度の5億1400万円、18年度の8億4000万円から着実に売り上げを伸ばし、19年度は4億2000万円増の12億6000万円。一昨年度から約2.5倍増だ。昨季はポドルスキ、イニエスタに加えビジャ(※昨季限りで引退)が加入するなど世界的なビッグスターの加入効果が如実に表われている。

 全体で約25億円の増収となったJ1では入場料収入での減収クラブはなかったものの、一方で下部リーグに目を向けると、J2では対象16クラブのうち7クラブが、J3では対象13クラブのうち6クラブが減収と苦戦を強いられている。

 J1クラブの入場料収入ランキングは、以下の通り。
 
■入場料収入ランキング ※( )内は前年比
1位 浦和 23億円(+3億7700万円)
2位 横浜 12億8600万円(+1億5900万円)
3位 神戸 12億6000万円(+4億2000万円)
4位 G大阪12億4700万円(+9500万円)
5位 名古屋12億2100万円(+2億8500万円)
6位 FC東京11億400万円(+1億5700万円)
7位 川崎 10億4200万円(+6700万円)
8位 鹿島 9億9600万円(+1800万円)
9位 札幌 7億7900万円(+1億4300万円)
10位 鳥栖 7億6000万円(+8200万円)
11位 清水 7億200万円(+1億2000万円)
12位 松本 6億9500万円(+1億9200万円)
13位 C大阪 6億7700万円(+5900万円)
14位 仙台 6億1500万円(+700万円)
15位 広島 5億4700万円(+4700万円)
16位 大分 4億7200万円(+2億1800万円)

※3月決算クラブ(2018年度)
湘南 4億8000万円
磐田 6億3800万円

構成●サッカーダイジェストWeb編集部