新型コロナウイルスの検査サンプルを扱う仏研究所スタッフ(2020年5月20日撮影、資料写真)。(c)GEORGES GOBET / AFP

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【AFP=時事】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では、軽症でも免疫を獲得する可能性があるとの研究結果が26日、発表された。軽度の感染症にかかった病院職員を対象としたフランスの研究で、初期的な結果だが免疫は数週間持続すると考えられるという。

 論文の査読はまだ完了していないが、新型コロナウイルスに対する免疫機構についてはその詳細が解明されていないため、今回の結果は「励みになる」と研究チームは述べている。特に軽症者に関してはほぼ不明の状態にあるという。

 仏ストラスブールの大学病院と共同で今回の研究を実施した仏パスツール研究所(Institut Pasteur)国際保健部門長のアルノー・フォンタネ(Arnaud Fontanet)氏は、「この感染症の重症型にかかった患者では症状の発現から15日以内に抗体が作られることはすでに明らかになっていた」と説明する。

「これが軽症型の患者にも当てはまるということが、今回の研究で明らかになった。ただ、抗体発生率は比較的低いと考えられる」

 研究はストラスブールにある二つの病院の職員を対象に実施された。COVID-19検査で陽性反応を示し、軽度の症状を発症していた160人で、過去の感染を調べることを目的とする2種類の血清(抗体)検査では、ほぼ全員(160人中153人、160人中159人)に、感染症の発症から15日以内に抗体ができていることが示された。

 研究ではまた、抗体の感染阻止能を確認するための別の検査により、対象者の約98%が感染の最初の兆候以降28日から41日にわたり免疫を獲得していたことが明らかになった。研究チームは、抗体の中和活性が時間とともに上昇するとみられるとの考えを示している。

 パスツール研究所ウイルス免疫部門長のオリビエ・シュワルツ(Olivier Schwartz)氏は、今後の研究の目標について、長期にわたりウイルスを「中和する抗体の能力と抗体応答の持続性」を経過観察することだと話した。

【翻訳編集】AFPBB News

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