公式戦を何試合か戦ったあと、自粛生活を強いられ、再びグラウンドに帰ってきた東。「サッカーができる幸せを噛み締めている」。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 約2か月の自粛生活を経て、5月26日、FC東京の小平グランドで練習を再開した東慶悟は、「綺麗な芝生のうえでトレーニングできる幸せ」をまず感じたという。

 ただ、日常が戻ってきたわけではない。「コロナウイルスが完全に終わったわけではないし、どうなるかもわからない状況で練習している」(東)のが実情で、全体練習を行なったわけではないのだ。

 「(練習は)3つのグループに分けてやりました。1グループはフィジカル、もうひとグループはちょっと戦術的なこと、もうひとグループはパスや軽いシュート、そんな具合です」

 そう言う東は「なるべく選手との距離をとったり、スタッフの皆さんもマスクをしたりしています。飲み物も選手個人に分けてくれたりとか、いろんな部分で感染を防ぐ努力をしながら今日から練習をスタートさせました」ともコメントしてくれた。

 当然ながら普段とは違う雰囲気で、「練習着は各自のもの、洗濯もできない状況」と実情も東は伝えてくれた。
 
 ただ、再開できて嬉しいという気持ちのほうが勝っているだろう。オンライン取材での東の表情は暗くなく、自粛生活についても「いろいろ考えさせられた時間でもありました。ずっとやってきたサッカーを急にできなくなったのは辛かったけど、いろんな景色を見ることができました」とポジティブに捉えており、この経験を今後のサッカー人生に生かしたいと言っている。

 無観客試合、交代枠5人、降格なしと今までに経験したことがない状況で公式戦をこなすうえで重要なのは臨機応変さだと、東はそう考えている。

「レギュレーションが変わって5人交代できたりとか、僕も経験したことがないのでなんとも言えない部分はあります。上手く対応していくしかないですよね。とりあえずやりながら合わせていくことが必要だと思います。(再開まで)4、5週間でどうなるかはやってみないと分かりません。2か月近く家で過ごしていて、ここから1か月でトップコンディションに持っていくのは難しい。先ほど言ったように、合わせてやっていくしかないです」

 この状況を新たなチャレンジと捉えるか、困難と捉えるか。見方次第で、見える風景は変わってくるはずだ。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)