日本テレビ(C)日刊ゲンダイ

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 新型コロナウイルス一色の報道・情報番組のなかで、日本テレビ系「news every.」(月〜金曜午後3時50分)が絶好調だ。世帯視聴率で15〜16%を軽くクリア、大型連休中には18.5%を叩き出した。

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 もともと、ライバルのTBS系「Nスタ」、テレビ朝日系「スーパーJチャンネル」の7〜8%に対して、12%前後と同時間帯トップだったが、18.5%という数字は、ドラマならかなりのヒット、バラエティーでもなかなかない高視聴率である。日テレでは「世界の果てまでイッテQ!」に次ぐ数字で、スタッフも「間違いじゃないの」と信じられない様子だったという。

「いま、夕方〜午後7時は、朝の8〜10時と並ぶ情報番組の激戦地なんです。ゴールデンタイムの視聴率につながっていくので、NHKも参入して、各局の乱戦になっています」(在京キー局プロデューサー)

 その日のニュースをまとめて伝え、その簡単な解説、買い物などの街ネタ、天気情報、オモシロ映像と、どの番組も内容はほとんど同じなのに、なぜ「every.」はダントツ人気なのか。メインキャスターの藤井貴彦アナの地味で印象の薄いところが、むしろ邪魔にならなくていいと好感されているのだという。

 たしかに、情報番組・ワイドショーは、朝から立川志らく、加藤浩次、坂上忍、宮根誠司ら芸人やタレントが番組を仕切り、半可通の知識を振り回して目障りでうるさい。コメンテーターたちも、専門的な知識や情報の裏付けもないまま、井戸端会議レベルの感想を大声でしゃべる。夕方まであれでは、見ているほうは疲れてしまう。

「藤井はスポーツアナがスタートで、バラエティーなども担当しましたが、同期に羽鳥慎一がいて影が薄かった。いまは後輩の桝太一のほうが目立っていますしね。『every.』でも、存在感は“お天気キャラクターのそらジロー以下”なんて言われていますが、温厚そうな人柄と六四分けのやぼったいヘアスタイル、ニュース原稿をそのまま読むだけの不器用さが、押しつけがましくなくてホッとすると評判なんです」(テレビ雑誌編集デスク)

 新型コロナがらみで、エンディングの「私たちは未来を変えることができます」なんてクサいコメントも、藤井が言うと、「ベタな人なんだなあ」とウケてしまうのだから得している。こういう硬派のアナウンサーは今どき貴重だ。

(コラムニスト・海原かみな)