実戦形式のマウンドに上がり、西川(左)と対戦した森下

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 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=が23日、マツダスタジアムで行われた実戦形式の打撃練習に登板した。鈴木誠を一飛に抑えるなど直球、変化球ともに順調な調整ぶりを披露した右腕。開幕ローテ入りは決定的な状況で、今後の実戦では配球の組み立てや走者を背負った場面など、よりハイレベルな課題に取り組んでいく。

 ブランクを感じさせない堂々たる投球だった。森下が打者を相手に本拠地で投げるのは3月22日の練習試合・中日戦以来。約2カ月ぶりの実戦形式でも、最速149キロをマークし、力強くバッターを仕留めていった。

 「いい感じで投げられたかなとは思います」とドラ1右腕はクールな表情で汗を拭う。侍ジャパンの4番も任された鈴木誠に対しては直球勝負を挑み、きっちり押し込んでの一飛に打ち取った。

 「真っすぐでファウルを打たせることもできました。そういう面では良かったと思う」と好感触を口にした森下。打者12人に対し計42球を投げ、安打性の打球は4本。カーブなどの変化球を効果的に織り交ぜながら3三振を奪った。沢崎投手コーチも「全体的にいいものを出していた」と目を細める。

 MAX150キロ超の速球を軸に大きく曲がるカーブ、カットボール、チェンジアップなどが特徴の右腕。多彩な変化球を操れるからこそ、明確な決め球を持つのではなく、追い求める理想は“全球種ウイニングショット”だ。

 「どの球でもしっかりと投げられれば、全部決め球に近づいてくるんじゃないかなとは思う」と明かした右腕。「2ストライクで出たサインで決めにいくという意識で投げたい気持ちはある。追い込んで投げる球と追い込む前に投げる球は意識が違うので、そこを意識したい」と今後はカウント別で球種の強弱を意識し、セットポジションでの投球などを磨いていく方針だ。

 ルーキーイヤーは未曽有のコロナ禍で開幕が再延期となった。最短で6月19日を目指しているが、シーズンに突入すれば6連戦、9連戦と過密日程になることが予想される。自主練習期間でも泰然自若とした姿勢を崩さず、実戦を想定した練習に取り組むなど鍛錬を積んできたが「疲れてきた時にこの状態が続くわけではない。しっかりとしたケアを意識したい」と前を向く。

 すべてはペナントレースを1軍で戦い抜くために−。「しっかりと準備していきたい」と力を込めた背番号18が、さらなる高みを目指していく。