首相官邸=本社ヘリから

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 政府は23日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「緊急事態宣言」について、25日に全面解除する調整に入った。宣言を継続している5都道県のうち、東京都と埼玉、千葉両県は、直近1週間の新規感染者数が基本的対処方針で示した人口10万人当たり「0.5人程度以下」の基準をクリア。基準を上回る北海道と神奈川県も減少傾向にあることなどから全面解除を検討している。最新の感染状況を踏まえ、25日の政府対策本部で正式に決定する。

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 毎日新聞の集計では、5都道県の23日の新規感染者数は東京2人、埼玉1人、千葉0人、神奈川5人、北海道8人。西村康稔経済再生担当相は23日の記者会見で「東京はかなり減ってきている。北海道、埼玉、千葉、神奈川も現時点での数字はかなり低く、こうしたデータを見ながら専門家のみなさんに判断いただく」と述べた。

 毎日新聞の集計を基に算出した、22日までの1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、北海道が0.55人で基準を上回る。首都圏では、東京0.38人▽埼玉0.26人▽千葉0.22人――と3都県で基準を満たす一方で、神奈川は0.77人となる。ただ、首都圏1都3県全体では、0.43人だ。

 政府は首都圏について、社会・経済活動の関係が互いに深いことから、解除の可否を一括で判断する方針だ。基本的対処方針では、直近1週間の10万人当たりの感染者数が0.5人を上回る場合でも、「1人程度以下」の場合には、減少傾向を確認し、特定のクラスター(感染者集団)や院内感染の発生状況、感染経路不明の状況も考慮して総合的に判断する、としている。神奈川の新規感染者は病院でのクラスターが中心とみられ、感染経路を追えていることなどから、政府はぎりぎりまで感染状況を見極めた上で、神奈川を含めた一括解除を検討する。

 25日午前に専門家による基本的対処方針等諮問委員会に諮問し、了承されれば同日午後の政府対策本部で決定する。全面解除の場合には、安倍晋三首相が記者会見して説明する方向だ。合わせて、政府は今後の大規模イベント再開などに向けた指針なども示す。

 解除の可否の判断は5月14日と21日に行われ、期限の月末に向けた判断は28日に行われる見通しだったが、感染者数が十分に減りつつあることなどから前倒しすることとした。【竹地広憲、村田拓也】

政府が緊急事態宣言を発令した地域の変遷

4月7日 東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県に宣言を発令。期限は5月6日

4月16日 宣言を全国に拡大。東京など7都府県に加え、北海道、茨城、石川、岐阜、愛知、京都の6道府県を「特定警戒都道府県」に指定

5月4日 宣言を5月末まで延長することを決定

5月14日 福岡、茨城、石川、岐阜、愛知を含む39県での宣言解除を決定

5月21日 京都、大阪、兵庫の2府1県での宣言解除を決定

5月25日 残る5都道県の宣言解除を判断?