1/6「ペイル・ブルー・ドット」(淡い青色の点)として知られるこの有名な写真は、1990年のヴァレンタイン・デーに撮影された。「太陽光線のなかに浮かんでいる」地球は、写真の上からなかほど、いちばん右側の太陽光の帯のなかに、白く輝く点として写っている。宇宙に浮かぶこの小さな点が、虫とクジラと山脈と、そして……わたしたちの故郷だ。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL 2/6NASA(米航空宇宙局)の各「アポロ」ミッションでは、撮影するべき写真のリストが設定されていたが、この「地球の出」の写真は、そのリストには含まれていなかった。宇宙飛行士ビル・アンダースが1968年のクリスマス・イヴに撮影したこのボーナス写真は、のちにもっとも美しい地球写真の1枚に数えられるようになった。月が昇ったり、満ちたり、欠けたりする様子は私たちも見慣れているが、自分たちの惑星がその役を演じている光景は、人類に新たな視点を与えてくれた。PHOTOGRAPH BY BILL ANDERS/NASA 3/61993年7月13日、NASAの土星探査機「カッシーニ」は、8億9,800万マイル(約14億4,500万km)の彼方から、太陽の光を背後から浴びた土星の見事な写真を撮影した。右側に見えるあの小さな光の点は? あれがわたしたちだ! PHOTOGRAPH BY NASA/JPL-CALTECH/SPACE SCIENCE INSTITUTE 4/6国際宇宙ステーションにいる宇宙飛行士たちは、毎日、神の視点から地球を眺めている。この写真では、地球の描く曲線が見える。緑のラインは、上から見たオーロラだ。PHOTOGRAPH BY NASA 5/6NASAの木星探査機「ガリレオ」は、木星へ向かう途中、引力を利用して宇宙へ飛び出す勢いをつけるために、まず地球を周回した。そのときに、一部が影に隠れた地球と月が並ぶ、この見事な光景を写真にとらえた。PHOTOGRAPH BY NASA/JPL 6/6そして次は……別の地球だ! というか、地球のようなものだ。このコンピューターシミュレーション画像は、「トラピスト1」と呼ばれる恒星の軌道をまわる惑星系を示している。この恒星のサイズは木星と同じくらいで、恒星としてはとても小さいが、こぢんまりとした7つの惑星はそれよりもさらに小さい。そのうちのいくつかは生命を維持できる可能性がある。ILLUSTRATION BY NASA/JPL-CALTECH

前回の宇宙ギャラリーでは深宇宙へと繰り出し、宇宙の広大さを眺めた。今週はもう少し故郷に近いところから、地球に見とれることにしよう。

「宇宙のさまざまな視点から、わたしたちの地球を眺めてみたら:今週の宇宙ギャラリー」の写真・リンク付きの記事はこちら

まずは「ペイル・ブルー・ドット(淡い青色の点)」として知られる有名な写真だ。ミッションをすべて終えて太陽系を離れようとしていた「ヴォイジャー1号」は、1990年のヴァレンタイン・デーに後ろを振り返った。ヴォイジャーのチームの一員だったカール・セーガンは、この写真について次のように語っている。

「もう一度、あの点を見てほしい。あれは“ここ”だ。あれは故郷だ。あれはわたしたちだ。あの上で、あなたの愛する人、あなたの知っている人、あなたが名前を聞いたことのある人、過去に存在したすべての人間が、それぞれの人生を生きている」

1946年、V-2ロケットから撮影された写真を通じて、人類は初めて宇宙から地球を見た。それに続く数々の地球の画像には、地球を守りたいという人間の気持ちを多少なりともかきたてる力がある。

今週の2枚目の写真は、「地球の出」と呼ばれている。われらが小さな天体が宇宙の暗闇に浮かぶこの写真は、環境保護運動のきっかけになったとされている。なんといってもわたしたちは、いまあるものを大切にしなければならないのだ。

今週の写真を見終ったら、こちらからほかの宇宙写真も見てほしい。