●Googleの各種メッセージングサービスの違いは?

○Zoomに対抗、Google Meetを無償化

新型コロナウイルスの影響で、世界中の企業や教育機関がテレワークまたはリモート授業を利用するようになった。この影響で一気に注目度を高めたWebサービスに「Zoom」がある。今回のインシデントをきっかけに初めてテレワークやリモート授業を始めた人の中には、「Zoom」=Web会議として認識している人もいるだろう。

こうしたZoomの注目度の上昇が競合のサービスにもたらした影響は大きい。競合サービスはこぞってZoomと同じ機能を、Zoomと同じ価格帯で提供するようにサービスの変更に取り組んだのだ。そうした企業の1つにGoogleがある。

Googleは4月29日(米国時間)、「Google Meet Now Available for Free - The Keyword」において、同社のWeb会議サービス「Google Meet」を無償で提供すると発表した。提供されている機能と制限はZoomとよく似ており、Zoomを意識した設定になっていることは間違いなさそうだ。

しかし、ユーザーにとって選択肢が増えることは好ましい。Google Meetを利用する条件はGoogleのアカウントを持っているかどうかだ。ZoomよりもGoogle Meetのほうが使いやすい人もいるだろう。本稿では、Googleを巡る状況と簡単な使い方を簡単に紹介しよう。

○Googleのメッセージングサービスを整理しよう

Googleは複数のメッセージングサービスを提供している。これらサービスは機能追加や統合、名称変更などを繰り返しており、正直なところどのサービスが何をするものなのかわかりにくい状況にある。さらに、今後どのサービスが生き残るのか、どのサービスに一本化していくのか、それとも現状のまま推移するのか、明確なことはわからない。

以下、Google Meetに関連していると思われるコミュニケーションサービスをまとめておく。

ここでは「Google Meetを使うとZoomのようなことができる」と認識しておけばよいと思う。

Google Meetの無償化に合わせて有償プランも変更されており、状況を把握しづらいのだが、Google Meetの視点から無償版と有償版の機能制限を簡単にまとめると次のようになる。

ただし、本稿執筆時点では、次の条件が追加される。

無償版の会議の長さ制限は、2020年9月30日までは1時間ではなく24時間まで

G Suite Essentialsは2020年9月30日までは無償

G Suite Enterprise Essentialsのライブストリーミング機能は今後提供される機能

G Suite Enterprise Essentialsのノイズキャンセル機能は今後提供される機能

Googleアカウントを持っていれば、2020年9月までは上限100人で制限時間なしでGoogle MeetのWeb会議機能が使える、と思っておけばよいだろう。今のところ、2020年10月以降は1回当たりの会議の上限は1時間までだ。

●Google Meetを実際に使ってみよう

○Webブラウザとモバイルアプリに対応

Google MeetはWebブラウザ版とモバイルアプリ版が用意されている。Webブラウザ版もモバイルアプリもシンプルでわかりやすい。既にZoomなどを使っているのであれば、Google Meetの使い方で困ることはないと思う。

Google Meet - Webブラウザ向け

Google Meet - モバイルアプリ

○Google Meet使用例(Webブラウザ)

Webブラウザから「Google Meet」にアクセスする。使用するGoogleアカウントでログインしたのち、次のようなページで「ミーティングを開始」をクリックする。

Google Meet 開始ページ

カメラとマイクを使用するため、次のようにWebブラウザにカメラとマイクへの許可が求められる。場合によっては許可を与えたあとで、一旦Webブラウザを再起動する必要がある。

Webブラウザにカメラとマイクの使用許可を与える

カメラが使用できていることを確認したら、次のようなページで「今すぐ参加」をクリックする。

「今すぐ参加」をクリックして会議を開始

この状態では、誰も会議に参加していない。「ユーザーを追加」をクリックしてユーザーを招待する。

会議にユーザーを招待

実際はスケジュールを組んで会議を予定しておき、あらかじめ参加者も追加して通知を出しておくことになる。Google Meetの特徴はGoogleカレンダーやGmailといったGoogleのサービスとシームレスに連携できる点にある。既にGoogleのサービスを活用しているのであれば、Google Meetは違和感なく統合できるはずだ。

○Google Meet使用例(モバイルアプリ)

Google Meetのモバイルアプリも使い方は基本的には同じだ。まず、アプリがカメラやマイクにアクセスすることの許可を求められるので、最初に許可を与える。

Google Meetモバイルアプリにカメラとマイクへのアクセスを許可

「ログイン」をタップし、使用するGoogleアカウントでログインする。

Google Meet

Google Meetアプリを起動すると、次のような状態になる。自分の顔が写っているかを確認してみよう。

自分の顔が撮影できているかを確認

招待がメールでやってきた場合は、そのメールからリンクをクリックすればGoogle Meetアプリから会議への参加が可能になる。

メールで送られてきた会議への参加招待

会議へ参加する

Google Meetのモバイルアプリはシンプルで扱いやすい。使ってみて操作がわからないということはないんじゃないかと思う。

○Zoomとの違いは?

Zoomと比べてGoogle Meetの方が導入障壁が低いと感じるのは、Webブラウザからフル機能を利用できることだ。ZoomもWebブラウザから利用できるが、Zoomアプリケーションのほうが利用可能な機能が多い。Zoomを使いこなしたい場合は、この「Zoomアプリケーションのインストール」が1つの障壁となっている。

一方、Google Meetのビデオ会議に参加するにはGoogleアカウントの利用が必須となる。普段からGoogle ChromeにGoogleアカウントを紐付けて使っているとか、既にG Suiteのサービスを利用しているとかならスムーズだが、Googleアカウントを持っていないとGoogle Meetの導入障壁は高い。

細かな違いはいくつもあるが、大雑把に見るとこの2つが最初に感じる違いだろう。ビジネス用途ではGoogle Meetのほうが、スマートフォンしか使わないようなコミュニティではZoomのほうが導入が簡単、というケースが多いかもしれない。

○Webブラウザへのカメラアクセス許可には注意

Google Meetでは、Webブラウザからカメラやマイクへのアクセスを許可することになる。Webブラウザは頻用するアプリケーションであり、この設定はセキュリティの問題を引き起こしやすい可能性がある。Webブラウザにカメラやマイクへのアクセスを許可したことは覚えておこう。