勝みなみは昨年優勝の2試合が中止に…(撮影:上山敬太)

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本来であれば、きょう5月22日(金)に初日を迎えるはずだった国内女子ツアーの大会が「中京テレビ・ブリヂストンレディス」。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中部地方伝統の一戦も開催が見送られた。そこでここでは、過去37回の開催を誇る歴史を少しだけ振り返ってみよう。
長い歴史がある大会だけあって、歴代優勝者には樋口久子、不動裕理、宮里藍、上田桃子、森田理香子と早々たる顔ぶれが並ぶ大会。だが、その華々しい笑顔の裏ではたくさんのドラマが生まれていた。
宮里が2週連続&ホステス優勝を飾った2005年大会で涙を流したのが、当時アマチュアの諸見里しのぶ。初日、2日目と首位をキープしながら最終日に「74」とスコアを崩して逆転負け。宮里以来となるアマチュア優勝は、宮里本人の手によって阻まれた。
その05年以来12年ぶりに宮里が出場した17年大会で、その宮里と前年賞金女王のイ・ボミ(韓国)という超ビッグネームと同組で回ったのが当時アマチュアの原英莉花。当時は「初めて大ギャラリーの前でプレーして気持ちよかったし、もう一度あれを経験したいです」と、ういういしく話していた。それから3年、今ではすっかり大ギャラリーを引き連れるツアーの中心選手となっている。
アマチュアとして諸見里以来となる優勝争いに加わったのは、14年大会の堀琴音。2日目を終えて首位に1打差と2試合連続となる最終日最終組に入ったが、8位タイと悔しいフィニッシュとなった。それでも翌週の「リゾートトラストレディス」でも同じく8位タイに入り、アマチュア選手では清元登子、中島恵利華以来、史上3人目の快挙となる出場3試合連続ベスト10フィニッシュを達成している。
翌15年には、昨年ツアー本格参戦1年目でパーオン率1位に輝いたショットメーカー・稲見萌寧が躍動する。アマチュアながら初日に首位と2打差の7位タイ発進を決めると、2日目もスコアを伸ばして4位に浮上。前年4月の勝みなみ以来となるアマチュア優勝が期待されたが、最終日に「75」と苦しみ10位タイ。それでも大気の片りんをのぞかせたのが今大会だった。
その15年大会で好位置につけながらも失格となったのが鈴木愛。大会2日目に8バーディと猛チャージをかけたが、ハザード内の葉っぱを取り除いた処置を間違えてスコアの過少申告で失格に。目に涙を浮かべながら会場を後にした鈴木だったが、翌16年に上原美希、藤本麻子との三つ巴のプレーオフを制してリベンジを果たすあたりは、さすがというほかない。
メジャーでプロ初タイトルを手にした渋野日向子の優勝後初戦で沸いた19年大会では珍しいことがおこった。2日目の9番ホールで池にボールを入れたペ・ソンウ(韓国)が靴を脱いでウォーターショットを放った後、そのままソックスをはかずにプレー続行。裸足でバンカーショット、裸足でシューズを履きホールアウトしたのである。
後に「プロはプレーの制限時間が限られているので、その時はそれが最善だと判断しました。自分が集中する時間のために時間が欲しかったのもありますが、自分の場合はとにかく他人に迷惑をかけたくないんです。」と理由を明かしたソンウ。“初ウォーターショット”はグリーンまで届かなかったことに関しては「バンカーショットと似たようなものかと思いましたが、実際に打ってみると水がとても重たかったですね」と苦笑いしていた。
ほかにも酒井美紀の「15年ぶりくらい…」というOBや、松田鈴英の推定360ヤードドライブなど、ここでは書ききれないドラマがたくさん生まれている今大会。来年も忘れられないようなドラマが生まれることを期待したい。
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