感染対策で増える「置き配」…利用方法と注意すべき点とは?

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新型コロナウイルス感染拡大の影響で不要不急の外出の自粛が続く中、ネットショッピングによる宅配のニーズが高まり、同時に「置き配」サービスの普及も進んでいる。

「置き配」とは、ユーザー側があらかじめ指定した場所に荷物を配達し、サインや押印不要で配達が完了するサービスのことだ。配達員とユーザーが接触することなく荷物を受け取ることができるので、コロナ感染予防の観点からも有用な配達手段と言える。

感染対策以外にも便利な「置き配」


宅配サービスを依頼する際は時間指定ができるものの、対面で受け取る場合、その時間にたまたま外出していたり、在宅しているもののインターホンが聞こえなかったり、トイレやバスルームにいて対応できなかったりして、荷物を受け取れないことがある。

その場合は再配達となるが、たとえば『ヤマト運輸』は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、当日再配達の受付時間の1時間短縮(19時まで→18時まで)、『日本郵便』は再配達を翌日以降の対応に変更するなど、再配達の荷物をスムーズに受け取れない状況が出始めている。

置き配は対面で荷物を受け取る必要がないので、在宅、留守を問わず確実に受け取ることができ、宅配のタイミングを気にすることなく日常生活を送れるのが本来のメリットだ。宅配業者側にとっても、再配達に費やす時間やコストが軽減され、より多くの配達件数をこなせるという利点がある。

近年は宅配ボックスが完備された集合住宅が増え、また戸建て住宅でも標準装備された物件もある。宅配ボックスに入らない大きさの荷物でも、置き配を指定しておけば確実に荷物を受け取ることができる。

各社が置き配サービスを実施中


通販大手『Amazon』はサービス対象エリアのユーザーに対して置き配サービスを展開しており、玄関や宅配ボックス、ガスメーターボックス、自転車のかごや車庫などを届け場所に指定できる。

『日本郵便』も同様の置き配に対応しており、『ヤマト運輸』や『佐川急便』は配達員が荷物を届ける際、インターホンでユーザー側から非対面での受け取り希望があった場合、希望の置き場所に届けるサービスを実施している。

また、外出の自粛を受けて需要が高まっている『Uber Eats』や『出前館』、『ドミノ・ピザ』、『ピザハット』、『マクドナルド』といった食品のデリバリーでも、置き配や非接触デリバリーサービスが導入されている。

盗難、破損、個人情報流出のリスクも…


一方で、屋外に荷物を置くことには不安も伴う。届けられた荷物をすぐに屋内に運べば大きな問題にはならないだろうが、玄関前や自転車のかごなど、外から見える場所に、むき出しのまま長時間にわたって荷物が置きっぱなしになっていると、盗難の被害に遭う恐れもある。

実際、この4月には大阪府内で「置き配で届けられた消毒液が盗まれた」という被害報告が何件か寄せられたという。

また、天候によっては雨や雪に濡れたり、強風で飛ばされたりして荷物が破損してしまう可能性があり、荷物そのものが被害に遭わなくても、箱の伝票に記されている個人情報が流出する懸念もある。

宅配ボックスの導入でリスク管理を!


置き配の需要が高まるにつれて、安全性の高い後付け型宅配ボックスの購入件数も増えているようだ。

簡易的に使えるものとしては、Yperの置き配バッグ「OKIPPA」など、折り畳み式のものがある。いずれもコンパクトに収納でき、使う時に広げるタイプ。荷物を入れた後は南京錠で施錠でき、ボックス自体をワイヤーで家屋に固定できるので、セキュリティ面も万全だ。


OKIPPAは、専用アプリと併用することで、バッグに荷物が預入されるとアプリに通知が来る

ILCの「宅配ボックス」やカーメイトの「宅配ボックス」など、プラスチック製の宅配ボックスもある。これらもワイヤー固定、南京錠での施錠ができるうえ、コストもそれほどかからないので、気軽に導入できる。

セキュリティ面をさらに重視するなら、スチール製の宅配ボックスを導入するのがいいだろう。LIXILの「リンクボックス」やYKK APの「ポスティモα 2」などは据え置きや壁掛けなどの工事が必要なものだが、既存の住宅に後付けで設置することもできる。

また、最近はハシダ技研工業の「宅配ボックス おくだけ」やパナソニックの「COMBO LIGHT」のように、ユーザー自身で設置できるものもある。「宅配ボックス おくだけ」はベース部分に重石を入れてワイヤーで固定するタイプ。一方の「COMBO LIGHT」はアンカー工事や接着剤による床面への接着で固定できる。


工事不要の後付け宅配ボックスは戸建て住宅を中心に売れ行きが好調だという

宅配ボックスに配達してもらう場合はボックス内に印鑑を入れておき、配達員に押印してもらうのが一般的だが、「COMBO LIGHT」は扉部分に印鑑をセッティングすることで施錠と押印が同時にできる独自機能を備えている。受領印が必要な場合も問題なく利用でき、印鑑が悪用される危険も少なくなる。

こういった後付け型の宅配ボックスなら盗難や破損の不安は少なくなり、また万が一、荷物の盗難に遭った際も、再購入費用を補償してくれる「置き配保険」が各保険会社から販売されているので、安心度はさらに高まっている。緊急事態宣言は現在とのころ8都道府県で延長されており、ネットショッピングや宅配のニーズは今後、さらに高まるはず。置き配や宅配ボックスならソーシャルディスタンスを保ちながら、気軽に宅配を利用できるので、有効活用してみてはいかがだろうか。