Xperiaスマホの販売台数は2019年度通期で320万台に!第1〜3四半期は黒字も最終赤字に

ソニーは13日、オンラインにて「2019年度 業績説明会」を開催し、2019年度(2019年4月〜2020年3月期)の決算内容を公開し、子会社のソニーモバイルコミュニケーションズが手がけるスマートフォン(スマホ)事業を含むモバイルコミュニケーション(MC)事業では△210億5,700万円の最終赤字になったことを発表しました。

またスマホ販売台数も昨年立ち上げた「Xperia 1」を中心とする新製品は商品力強化が確実に進展して従来製品と比べれば評価は高かったものの、販売台数増加にはつながらず、今年の新製品「Xperia 1 II」や「Xperia 10 II」なども2019年度内には立ち上がらなかったこともあり、前年度からおよそ半減の320万台となっています。

そのXperia 1 IIも日本国内においてこれまで販売してきたソフトバンクでは取り扱いがなくなり、マイナス要因もある一方、新たに販売台数が見込めるミッドレンジモデルの「Xperia 8」やそれに続くXperia 10 IIがサブブランドや仮想移動体通信事業者(MVNO)でも販売されてきています。

こうしたミッドレンジモデルが今後どう評価されるのかで販売台数は変化しそうで、特にXperia 10 IIは昨年の「Xperia 10」やその日本向けモデルであるXperia 8の弱点を改善してきているだけに期待したいところです。なお、ソニーでは5月19日(火)16:00から経営方針説明会が開催されます。


またソニーモバイルコミュニケーションズでは「Xperia」シリーズとしてスマホ事業を展開しており、2019年度は第1四半期が10億3,900万円、第2四半期が6億3,500万円、第3四半期が69億6,500万円の黒字となっていましたが、第4四半期に△296億9,600万円の赤字を計上しました。

一方でソニーではMC事業における2020年(21年3月期)の黒字化に向けて着実に進めており、2019年度はオペレーション費用の削減と長期性資産の減損損失の減少によってスマホ販売台数は減少して売上高は下がっているものの、2018年度は毎四半期ごとに赤字で通期△971億円から赤字幅が縮小しています。

【ソニーのスマホ販売台数の推移】
年度Q1Q2Q3Q4通期(合計)
2015720万台670万台760万台340万台2490万台
2016310万台350万台510万台290万台1460万台
2017340万台340万台400万台270万台1350万台
2018200万台160万台180万台110万台650万台
201990万台60万台130万台40万台320万台

そのスマホ販売台数は2019年度は当初通期見通しで前年度比150万台減の500万台を計画していましたが、予想を下回る320万台と前年度比でさらに半分以下となりました。なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が不透明なため、現時点では2020年度予想は行われていません。

ソニーではMC事業を含むエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)事業における新型コロナウイルス感染症の影響として製造事業所への影響による供給不足や部品供給不足による一部製品の生産遅延、世界的な販売店舗の閉鎖・休業による販売減少が起きていると説明しています。


日本の5G開始には間に合わなかったものの、Xperia 1 IIもXperia 1に続いてXperiaファンとしては楽しみだ(写真は『5G対応のNTTドコモ向け「Xperia 1 II SO-51A」とau向け「Xperia 1 II SOG01」を写真で紹介!4K HDR有機ELでエンタメを存分に楽しめる高性能スマホ【レビュー】 - S-MAX』より)






記事執筆:memn0ck


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