冒険しながらフィットネスを楽しむことができるNintendo Switch用ソフト『リングフィットアドベンチャー』。発売から半年以上が経過してもなお品薄が続くほどの人気を誇る本作は、ゲームを早くクリアすべく日夜タイムアタックに励んでいるスピードランナーたちにも親しまれている。

 『リングフィットアドベンチャー』のスピードランにはルールに応じてさまざまなカテゴリが存在するが、2020年5月14日、10日間の審査を経てスピードラン記録集積サイト「speedrun.com」に申請できる中でもっとも過酷なルールの記録が認証された。

 それこそが「100% Intensity Level 30 Not intended」プレイヤーにかかる運動負荷を最大の「30」に設定し達成度100%を目指すというルールのカテゴリだ。タウンミッションなどの本筋に関わらないサブクエストもすべてクリアし、全ワールドの達成度を100%にして“「メイン」の全ワールドをコンプリートしました!”というメッセージが表示されるまで走り続けなければならない。

 このたび登録された記録は34時間56分33秒で、申請したのは日本人プレイヤーであるcow氏である。

 「speedrun.com」では複数のプレイヤーが登録することも多いが、過酷すぎるのかこのカテゴリにおいてはそもそも走りきれたプレイヤーがほかに存在しない。よって、cow氏の申請記録がそのまま世界記録となっている。

(画像は100% in 34h 56m 33s by cou - Ring Fit Adventure - speedrun.comより)

 『リングフィットアドベンチャー』の発売から時間が経過して研究が進んだこともあり、達成度も運動負荷も気にせず最速でゲームクリアを目指す「Any%」においては、アメリカ人プレイヤーのVentifer氏の14時間16分24秒という記録が最速記録となっている。

 14時間以上フィットネスを行い続けるこの記録も相当に過酷なのだが、今回達成された記録はその記録のさらに2.5倍ほどの時間がかかっている。時間がかかる要因としては運動負荷を高くするとモンスターを倒すのにも時間がかかるようになること、さらにメインストーリー以外のサブストーリーが豊富でそれらのクリアに相当な時間を要することが挙げられるだろう。

 ちなみに走りきれたプレイヤーがほかにいないと最初に述べたが、「100% Intensity Level 30 Intended」という別カテゴリでは、39時間57分12秒という記録を達成した日本人プレイヤー眠里浅志氏が存在する。同じ100%のはずなのにふたりの間に約5時間の差がついているが、それはカテゴリのルールがが微妙に違うためだ。

 両カテゴリの違いは正しくフィットネスをするかしないかという点で、約35時間という記録を達成したcow氏が行った「Not Intended」のルールでは画面の指示を無視することが許可されている。椅子に座ってリングコンやJoy-Conのセンサーをごまかしながらフィットネスをしていると、Nintendo Switchに誤認させてゲームを進めることもできる。

 一方で「Intended」はそのようなごまかしをしてはいけないとルールで、定められていることから正しくフィットネスを行う必要があるが、正しくフィットネスを行うとその分体力を消費し素早くゲームを行うことが困難になってしまう。そのため、同じ100%でも全体を通すと5時間の差がついてしまうわけだ。

(画像はhttps://www.twitch.tv/videos/620298641より)

 ちなみに今回の記録達成にあたっては、両プレイヤーとも途中で休憩時間を挟んでおり、休憩している時間もそのままクリアまでにかかった時間として加算されている。そのため、休憩時間を必ず含めさせるのか、休憩している時間をクリアタイムから外すべきなのかと、ルールに関する議論がフォーラムなどで再熱している。

 賛成意見も反対意見も出ていて最終的にどのような結論になるかは分からないが、結論によってはほかにも挑戦するプレイヤーが多数現れるくらい、気軽に『リングフィットアドベンチャー』の100%スピードランを行うことができる未来が来るかもしれない。

ライター/もか

ライター
もか
小学校の頃にゲーム雑誌でタイムアタック特集を見てこんな遊び方もあるんだと感動し、RTAという言葉が生まれる以前からゲームの早解きを行い続けて現在に至る。