セゾン情報システムズは5月12日、データ連携製品に関する戦略説明会を開催した。同社は、主力のデータ連携製品を「HULFT」というブランドの下で提供している。

初めに、マーケティング部の野間英徳氏が、「HULFT」を製品展開していく際のコンセプト「Data Management Solution」を紹介した。

国内企業では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を実現する上で、「デジタル戦略を担うスタッフ不足」と「部門横断的なデータ活用が必須」ということが課題となっている。加えて、DXを実現する上で不可欠な「部門をまたがったデータ活用」においては、「増大するデータ量の基盤整備」「統合的なデータ活用の整備」「データ分析の人材不足」が課題となっている。

そこで、同社は、IT部門もビジネス部門もデータを活用し意思決定・アクションにつなげることを実現するため、Data Management Solutionというコンセプトを策定したという。「Data Management Solution」はデータを活用するための「Data Entry」「Data Identification」「Data Integration」「Data Quality」「Data Preparation」という5つの機能に分かれている。

「Data Management Solution」の概要

執行役員 テクノベーションセンター長の有馬三郎氏からは、開発組織の刷新、DataSpiderのアダプター開発戦略などについて、説明があった。

同社は2020年度、HULFTおよびDataSpiderに関わるエンジニアが集合した新しいエンジニアリング組織を設けた。有馬氏は新たな組織の意義について、「エンジニアリング組織としての目標点を打つ」ことと述べた。「エンジニアリング組織の目標を明らかにすることで、他の事業部のエンジニアもこういうことを目指すべきかということがわかるようになる。これにより、慣性の法則に沿った成長ではなく、成長曲線を上げていきたい」と同氏。

2020年度テクノベーションセンターの概要

有馬氏は新組織に期待していることの1つとして、「ユーザーニーズ、技術トレンドを取り入れたR&Dの高速化」を挙げた。ソフトウェア開発は複雑さを増しているうえ、顧客のユースケースも多様化が進んでいるため、プロトタイプ/PoCを速く回していくことで、ユーザーニーズを探していくという。

新組織が立ち上がって約1カ月だが、HULFTチームとDataSpiderチームがミーティングを行うなど、合体の効果は出ているそうだ。

DataSpiderのアダプター開発戦略においては、ETLが接続の多様さが求められていることに着目し、選択可能なパターンを重視する。「汎用アダプタの利用可否」「ニーズの分析」「自社利用の有無」などから、「汎用アダプタ」「プロトタイプ」「Lab版」「専用アダプタ」といった種類のアダプタを開発していく。

「DataSpider」アダプタ開発戦略の基礎的なフロー

「DataSpider」の最新情報としては、今年4月に、「DataSpider Servista 4.2 Service Pack5」と「DataSpider Cloud 1.4」がリリースされたことが紹介された。

「DataSpider Servista 4.2 Service Pack5」では、Oracle Cloud Platform への接続機能とDataRobot Cloudへの接続機能が強化されている。「DataSpider Cloud 1.4」では、クラウド側からオンプレミス側 データベースへの直接アクセスを可能にする機能が追加されており、オンプレミス側のシステムとの連携機能が強化されている。