コロナ禍の中、子どもにもストレスが。専門家の答えが話題に(イメージ)

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1984年に始まったNHKの「子ども科学電話相談」は、子供たちの疑問・質問に専門家が分かりやすく答えるという名物ラジオ番組だ。

2020年5月4日の放送では、小学生の男の子から「新型コロナウイルスが怖くて眠れない。そんな気持ち、どうやったらなくなりますか」と質問が寄せられ、恵泉女学園大学学長・大日向雅美氏が回答、そのやり取りがツイッターなどでも注目を集めた。

「怖いと思うから人は危ないことをしないようになる」

新型コロナウイルスが怖くて眠れない」という男の子に対し、発達心理学を専門とする大日向氏はゆっくりとした口調で「私も怖いのね。だけど怖いと思う気持ち、無くそうとしなくてもいいんですよ。なぜなら怖いと思うから、人は危ないことをしないようになるの」と回答した。

さらに「ニュースを見てコロナが怖いと思うのは人として大事な力、感受性を持っているから。感受性は人に寄り添う気持ちのこと。自分は大事な力を持ってるんだって自信持ちましょ」と話した。

続けて大日向氏は「そうはいっても不安だよね」と前置きして、「コロナに打ち勝つためにはみんながしっかり考えること。正しい情報を分かち合うことなの」と説明し、世界中のニュースを見るよう促した。またうがいや手洗いなど自分に出来ることを探すことが、不安に打ち勝つ力になるとも語っている。

最後に大日向氏は「人は不安なことがあったときは、同じ思いを持った人が集まって、不安だね怖いねと話すと落ち着くんですって。おうちの人とたくさん話してみて。怖いよって泣いちゃってもいいのよ」と男の子に伝えた。

今回の放送を受けてツイッターなどのSNSでは、「小さな子がそんな不安を持ってしまう事態が起こっていることが本当に辛い」「この男の子が泣かなくなるように、大人もしっかり頑張る」とのコメントが寄せられている。