新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校が続く中、千葉県多古町は、町在住の小中学生を対象に、1人当たり最大1万円の食費応援給付金を設け、支給を始めた。休校で給食がなくなり、小中学生のいる家庭の食費負担が増えていることから、独自に支援する。

 町によると、休校に対応した食費支援は全国的にも珍しいという。4月下旬から、保護者の金融機関の口座に振り込んでいる。

 給付金の対象は町内612世帯の952人で、交付総額は858万円。新小学1年生と4月に転校・転入した児童や生徒、3月に中学校を卒業した人は1人5000円、新小学2年生〜中学3年生は1万円を支給する。町は「3月と4月の給食費を勘案して、1カ月当たり5000円の助成とした」(子育て支援課)としている。

 同町には休校が始まった3月以降、小中学生の保護者から「食費の負担が大変だ」といった声が寄せられ、対応策を協議。2020年度補正予算を編成し、今回の給付金を措置した。町は18年度から教育の充実と子育て支援を目的に、小中学校の給食の費用を負担し、実質無償化している。