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 これまでのキャリアで初めて所属クラブを失った。だが、スパイクを脱ごうとは思わなかった。とりあえずプロで10年はやる。その目標はすでにクリアして、気心の知れる仲間が引退しても、藤本は現役にこだわった。

 しかし、現実を目の当たりにすれば、迷いも生じてくる。リスタートの算段はつけられたのか。後編では、現在の心境やプレーヤーとしての矜持、外出自粛要請が続くなかでのトレーニング方法、将来の夢などについて語ってもらった。

PROFILE
藤本淳吾 ふじもと・じゅんご/1984年3月24日生まれ、神奈川県出身。173センチ・69キロ。横浜プライマリー―横浜Jrユース―横浜栄FC―桐光学園高―筑波大―清水―名古屋―横浜―G大阪―京都。J1通算328試合・54得点。J2通算8試合・0得点。J3通算4試合・2得点。日本代表通算13試合・1得点。01年U-17世界選手権出場。06年Jリーグ新人王獲得。10・11年Jリーグベストイレブン選出。自慢の左足を駆使して、チームのポゼッションを支え、敵陣バイタルエリアで好パスを配給する攻撃的MF。視野の広い展開力、正確無比なロングキックやサイドチェンジにも定評あり。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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