【番記者コラム】岩政大樹が岡山に“本気の熱さ”をもたらした2年間
岩政の力だけでは、2年間では、変わらなかった。 それが結果だったが、16年シーズンが岡山に関わるすべての人々の心に刻まれていることは間違いない。岩政はいつも堂々と、本気で目標に向かっていく姿を見せてくれた。チームメイトも、ファン、サポーターも、その姿に感化されて本気でJ1を目指したからこそ、あの時の悔しさが今も忘れられないでいる。 プレーオフ決勝の翌日。岩政は2年間の歩みを少しだけ冷静になって振り返ってくれた。「これまでも、これからも、毎年クラブは目標を掲げると思うけど、それを100パーセント達成できるわけじゃないからスポーツというのは難しくて、だから感動もできる。いつかは達成する年がくるだろうけど、できる年とできない年があって、そのどちらの経験もしなければできた年も輝かないからね。ただ、まず第一歩として熱くなる雰囲気まで持っていかなければいけなかった。強くなっていくクラブにはそれが大前提にあるものだから。そういう面で、今年は本気度とか覚悟を一段階くらいは上げることができたのかなと思うね」 本気で挑戦することの大事さ。岩政がそれは身をもって教えてくれた2年間は、岡山に関わるすべての人々が岩政に本気にさせられた熱い2年間だった。取材・文●寺田弘幸(フリーライター)【Happy Birthday】5月生まれのJリーガー&海外日本人PHOTO!