新型インフルエンザの治療薬として開発されたアビガンは、体内でのウイルスの増殖を防ぐ薬だ。新型コロナの治療薬としても注目されているが、これをPCR検査前の「感染疑い」の段階で使えないかどうか議論されている。効果を得るには早めの投与が大事だからだ。

アビガンを富士フイルム富山化学と共同開発した富山大学の白木公康名誉教授は3月28日(2020年)に発行された「日本医事新報」で「発症6日までにアビガン治療を開始すれば、ウイルスの早期消失、咳嗽(がいそう=せき)、肺炎の進行や重症化が阻止され、それにより死亡率が激減するだろう」と寄稿。

また、中国・武漢大学の研究チームは「発症12日以内の18歳以下の患者116人にアビガンを投与した結果、7日以内に7割が回復(軽症者に限る)」と発表している。

妊婦が服用すると赤ちゃんに危険が

PCR検査がなかなか進まない中、検査前の投与は可能なのか。医療ジャーナリストの伊藤隼也さんは「例えば、治験に参加しているところでは、医者の判断で事後報告でも良いという取り組みが始まっています。医師が緊急性を判断すれば使える体制は少しずつ出来てきているようです」と話す。

しかし、アビガン使用には注意点もある。妊娠中に服用すると、胎児の奇形や流産、死産の可能性があり、服用前には妊娠検査で陰性の確認をし、授乳中の場合は授乳を中止しなくてはならない。

医師の今枝宗一郎衆議院議員(自民党)「きちんと効果の検証をして、できるなら(アビガンの)生産を増やしていくべきだと思います。ほかにも有効な薬がありますので、それも考えていく必要があります。抗体検査などで新型コロナウイルスの出口戦略を考えていくことによって、国民に全体像を示していけるようにしたいです」

司会の小倉智昭「正直言って出口見えないですよね」