後編では、湘南、清水、名古屋、G大阪、C大阪、神戸、広島、鳥栖、大分の9クラブを検証。(C)SOCCER DIGEST

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 どんな人にも得意・不得意があるように、サッカーチームにもまた相性がある。

「この相手にはいつも良いイメージで臨める」

「なぜかこのチームには、毎回やられてしまう」

 実際に試合後の囲み取材で選手や監督からも何度かそんな言葉を聞いたことがある。そこで今回は、各クラブの相性を過去の対戦成績から探ってみた。対象はJ1の全18クラブ。対戦成績の内訳はJ1とJ2のリーグ戦のみ(チャンピオンシップやJ1昇格プレーオフなどを除いたレギュラーシーズンの試合)のものとした。

 後編では、湘南、清水、名古屋、G大阪、C大阪、神戸、広島、鳥栖、大分の9クラブを検証する。

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湘南ベルマーレ

「仙台とのアウェーゲームが鬼門に」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(11勝11分15敗)●●△○●
仙台(11勝9分22敗)●●●○△
鹿島(9勝1分18敗)●○●●○
浦和(9勝2分22敗)○○○△●
柏 (7勝4分13敗)○△△●○
FC東京(2勝3分9敗)●●△●△
川崎(6勝7分15敗)●△△●●
横浜(6勝2分20敗)●△●●●
横浜FC(18勝7分13敗)●○○○△
清水(7勝2分17敗)○●△○●
名古屋(11勝4分15敗)●△△△○
G大阪(7勝1分18敗)●○●●●
C大阪(9勝2分13敗)●●△●●
神戸(8勝7分5敗)●○●●○
広島(10勝4分21敗)●●△●○
鳥栖(25勝10分15敗)●△○○●
大分(8勝5分11敗)○●△●●

 特に苦手なのが横浜とG大阪。J1とJ2の2部制になった1999年以降は、それぞれにわずか1勝ずつしか挙げられておらず、さらに現在どちらにも3連敗中。またユアスタも鬼門で、仙台とのアウェーゲームは2勝5分13敗と結果を残せていない。勝ち越しているのは横浜FC戦と鳥栖戦。特に同じ走力を武器とする鳥栖とは相性が良い。運動量で上回り、主導権を握る試合も少なくない。
 
清水エスパルス

「横浜の連覇を阻止する伏兵に?」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(9勝1分8敗)●○●●●
仙台(10勝4分8敗)△△●○●
鹿島(24勝7分27敗)●○●●●
浦和(24勝8分24敗)●●△●●
柏 (18勝4分22敗)●○●○○
FC東京(11勝7分19敗)●○●●●
川崎(10勝8分12敗)●●●●△
横浜(22勝11分25敗)△●○○○
横浜FC(3勝1分0敗)−△○○○
湘南(17勝2分7敗)●○△●○
名古屋(26勝9分21敗)△○○○○
G大阪(10勝6分22敗)○○●●●
C大阪(9勝7分16敗)○○●○●
神戸(22勝5分13敗)○○△△○
広島(26勝8分20敗)●●○△●
鳥栖(5勝5分4敗)●●○●○
大分(6勝6分6敗)●○○△△

 現在はいわゆる中堅という位置づけ。神戸戦では17年から3勝2分1敗で、名古屋戦では直近5試合負けなしと良いイメージがあるものの、鹿島、G大阪といった強豪には苦戦が続く。もっとも昨季は横浜にホーム&アウェーで連勝している点は見逃せない。思わぬ伏兵がディフェンディングチャンピオンの連覇を阻止するかもしれない。
 
名古屋グランパス

「G大阪には2年間無敗」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(6勝1分7敗)●●●○●
仙台(9勝5分9敗)●○●●△
鹿島(21勝3分34敗)●●○●●
浦和(29勝6分21敗)●●○○△
柏 (21勝8分15敗)●△●●○
FC東京(12勝7分17敗)△●●●●
川崎(6勝6分18敗)●●●△○
横浜(21勝15分22敗)△△○△●
横浜FC(2勝1分1敗)−○△○●
湘南(15勝4分11敗)○△△△●
清水(21勝9分26敗)△●●●●
G大阪(24勝6分26敗)●○○○△
C大阪(22勝3分13敗)○△○○●
神戸(21勝3分16敗)●●●●○
広島(24勝11分19敗)●△○○△
鳥栖(5勝4分5敗)△●○○△
大分(9勝5分6敗)○●●△△

 関西勢に強いのが、ひとつの特徴だ。通算成績では劣るもののG大阪に対してはここ2年間で3勝1分と無敗。3勝はいずれも3−2と打ち合いを制している。C大阪に対しても自慢の攻撃力が光り、特に1999年からのホームゲームでは1試合平均2.07点と高い得点力を見せつける。神戸戦ではなんと2009年から2015年までリーグ戦で11連勝。その後5連敗を喫したしたものの、昨年11月には3−0と快勝と盛り返す。再び連勝街道を突き進むか。
 
ガンバ大阪

「大阪ダービーでは恐ろしいほど勝負強い」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(9勝4分5敗)●●△△○
仙台(11勝6分5敗)△○●●○
鹿島(18勝11分29敗)●●△△△
浦和(24勝11分21敗)△△○●○
柏 (18勝3分23敗)●○●△●
FC東京(13勝9分14敗)△●○△●
川崎(14勝6分10敗)●●○○△
横浜(18勝11分30敗)△○●●○
横浜FC(1勝3分0敗)−○△△△
湘南(18勝1分7敗)○●○○○
清水(29勝6分21敗)●●○○○
名古屋(26勝6分24敗)○●●●△
C大阪(23勝5分10敗)○○○○●
神戸(20勝9分15敗)●●○●△
広島(23勝9分22敗)△●○●△
鳥栖(6勝1分7敗)○○●●○
大分(9勝1分6敗)●○○△●

 浦和や川崎、広島などの難敵にも勝ち越している“西の横綱”だ。なんといっても光るのが、大阪ダービーでの恐ろしいほどの勝負強さ。昨季は7シーズンぶりに敗れたものの、それでも勝率は圧倒的だ。一方で近年痛い目にあわされているのが鹿島。17年からは3分3敗と一度も白星がない。ここ3試合は引き分けが続いているだけに、次こそは勝利を引き寄せたい。
 
セレッソ大阪

「川崎にはここ2年負けなしも」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(9勝5分9敗)○△△●○
仙台(8勝11分9敗)●○△○△
鹿島(14勝4分22敗)●●●●●
浦和(17勝6分15敗)○△○●○
柏 (13勝6分15敗)○●○△●
FC東京(11勝7分8敗)○○○○●
川崎(9勝8分9敗)●○○△○
横浜(15勝9分16敗)○△○○○
横浜FC(6勝6分2敗)○○△△●
湘南(16勝2分16敗)○○△○○
清水(19勝7分16敗)●●○●○
名古屋(13勝3分22敗)●△●●○
G大阪(10勝5分23敗)●●●●○
神戸(13勝4分13敗)○●△○●
広島(15勝5分21敗)●○●●△
鳥栖(14勝2分10敗)○○●○●
大分(8勝7分4敗)△○△○○

 浦和、FC東京、川崎、横浜といった上位の常連組と互角に渡り合う。なかでも川崎にはここ2年負けなしで、横浜には2012年から無敗で昨季ホーム&アウェーの両方で勝利している。それでも鹿島には滅法弱い。2011年からは2勝12敗。しかもここ5試合は完封され、まざまざと力の差を見せつけられている。
 
ヴィッセル神戸

「鹿島以外で特に苦手なのが…」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(10勝4分8敗)○○●●●
仙台(10勝6分10敗)○△○○○
鹿島(10勝7分25敗)●△●●○
浦和(13勝6分21敗)△●●●○
柏 (12勝5分25敗)△●●●○
FC東京(8勝10分16敗)●△●○●
川崎(8勝6分14敗)△●●●○
横浜(8勝11分23敗)△○●●●
横浜FC(5勝2分2敗)○○○○△
湘南(5勝7分8敗)○●○○●
清水(13勝5分22敗)●●△△●
名古屋(16勝3分21敗)○○○○●
G大阪(15勝9分20敗)○○●○△
C大阪(13勝4分13敗)●○△●○
広島(9勝10分19敗)●●△●●
鳥栖(6勝7分5敗)●△△○○
大分(4勝4分6敗)○○○△△

 鹿島以外で特に苦手なのが横浜と広島だ。横浜には2012年以降、1勝3分10敗。18年4月の対戦以外で勝利がない。また広島にも15年の4月を最後に勝てておらず、昨季は2試合で10失点(ホームで2−4、アウェーで2−6)を喫した。近年相性がいいのは仙台。通算戦績はイーブンだが、17年から5勝1分無敗。6試合で14得点と高い攻撃力を活かして勝点を重ねる。
 
サンフレッチェ広島

「懸念の相手は横浜」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(10勝3分5敗)△○△●○
仙台(11勝7分7敗)●○●●○
鹿島(20勝8分29敗)○○△△○
浦和(19勝5分30敗)●○●○△
柏 (13勝10分19敗)△●●○●
FC東京(15勝7分12敗)○●△●○
川崎(10勝7分17敗)●○●○●
横浜(18勝6分32敗)△○○●●
横浜FC(14勝6分18敗)●○○○△
湘南(21勝4分10敗)○○△○●
清水(20勝8分26敗)○○●△○
名古屋(19勝11分24敗)○△●●△
G大阪(22勝9分23敗)△○●○△
C大阪(21勝5分15敗)○●○○△
神戸(19勝10分9敗)○○△○○
鳥栖(15勝3分5敗)●○●●○
大分(7勝4分3敗)○○△○△
 特に成績の悪さが目につくのが浦和戦と横浜戦。もっとも浦和に負けが込んでいたのは2004年〜2007年の頃で(浦和の全盛期だった)、昨季は無敗だったように近年は盛り返している。むしろ懸念は、昨季も連敗(ホーム0−1、アウェー0−3)している横浜か。神戸との相性は良く、さらに多くのチームが苦しんでいる鹿島戦でも2018年からは無敗と好パフォーマンスを披露。今季の開幕戦では3−0で快勝している。
 
サガン鳥栖

「昔は大分と最悪の相性だったが」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(18勝6分19敗)●●●●●
仙台(21勝6分23敗)●●○●○
鹿島(6勝3分7敗)○●△○●
浦和(6勝6分8敗)△△○●△
柏 (6勝7分7敗)○●△●△
FC東京(6勝6分10敗)○△△●○
川崎(7勝6分24敗)●△●△△
横浜(6勝2分8敗)●○○△●
横浜FC(13勝9分12敗)○●△○○
湘南(15勝10分25敗)○△●●○
清水(4勝5分5敗)○○●○●
名古屋(5勝4分5敗)△○●●△
G大阪(7勝1分6敗)●●○○●
C大阪(10勝2分14敗)●●○●○
神戸(5勝7分6敗)○△△●●
広島(5勝3分15敗)○●○○●

 G大阪には勝ち越し、浦和や鹿島の強豪にも善戦しているのは立派。また同じ九州の大分とは、1999年から2002年までのJ2時代で1分15敗と最悪の相性だったが、2010年からは4勝3分1敗と今は苦手なイメージはない。ただし明白な実力差を露呈させられるのが川崎戦。2014年からは16年8月の1勝のみしか挙げられていない。
 
大分トリニータ

「札幌や湘南は得意な相手」

対戦相手(対戦成績) 直近5試合の成績(○勝△分●敗)
札幌(8勝5分7敗)△△○○○
仙台(10勝1分7敗)△●●○●
鹿島(3勝4分11敗)●●●○●
浦和(7勝4分11敗)○△●○○
柏 (4勝7分5敗)△●○●△
FC東京(5勝6分13敗)○●●●●
川崎(11勝6分9敗)○△●●●
横浜(5勝3分10敗)○△●○●
横浜FC(13勝6分5敗)●△○△●
湘南(11勝5分8敗)●○△○○
清水(6勝6分6敗)○●●△△
名古屋(6勝5分9敗)●○○△△
G大阪(6勝1分9敗)○●●△○
C大阪(4勝7分8敗)△●△●●
神戸(6勝4分4敗)●●●△△
広島(3勝4分7敗)●●△●△
鳥栖(16勝4分4敗)△●●○△

 川崎に勝ち越している数少ないクラブだが、2008年からの8試合では1勝2分5敗と苦しみ、昨季はホーム&アウェーの両方で敗戦。また同じく昨季はFC東京にも連敗。この2チームの素早い攻撃に手を焼いている。一方で札幌や湘南は得意な相手。札幌には2014年からの6試合で4勝2分、湘南には2017年からの4試合で3勝1分と、いずれも負けていない。

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 各クラブの特徴が表われて、なかなか興味深い結果となった。Jリーグをこうした相性の視点から観るのも面白いだろう。今後の参考資料にしていただきたい。

文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)