2020年クラシック候補たち
第13回:フライライクバード

 牡馬クラシック第1第のGI皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)は、1番人気のコントレイルが優勝。無傷の4連勝で戴冠を遂げた。半馬身差の2着には、3番人気のサリオスが入線。2歳時にGIを制すなど、早くから実力の高さを示してきた2頭が、そのままクラシックでも結果を出した。

 一方で、年が明けて3歳になってから、急速な成長を遂げている馬もいる。栗東トレセンの友道康夫厩舎に所属するフライライクバード(牡3歳/父スクリーンヒーロー)も、その一頭だ。


ダービー出走を目指して青葉賞に挑むフライライクバード

 昨年10月末にデビューした同馬は、常に1番人気に支持されるも、2着、2着、4着とわずかに及ばず、なかなか勝利を得るまでには至らなかった。

 しかし今年に入って、同馬のレースぶりは一変。3歳未勝利戦(2月29日/阪神・芝2400m)で初勝利を飾った。

 道中3番手を追走し、直線を迎えると、楽々と先頭に立った。あとは、そのまま後続を突き放して、ついにトップでゴール板を通過。上がり33秒8という末脚を繰り出して、5馬身差の圧勝劇を披露した。

 その勢いは止まらず、続く1勝クラスのアザレア賞(4月4日/阪神・2400m)も快勝。8頭立ての中団を追走し、4コーナー手前からじわじわとポジションを上げていって、直線では大外から強襲した。

 そこから、力強い伸び脚を再び見せると、内をいくライバルたちを難なくかわして勝利。2着とは半馬身差だったものの、着差以上に余裕がある勝ちっぷりだった。

 こうして、GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)と同じ距離のレースで2連勝を飾ったフライライクバード。このあとは、ダービートライアルのGII青葉賞(5月2日/東京・芝2400m)に臨んで、その最高峰の舞台へのチケット獲得を狙う。

 そんなフライライクバードを管理する厩舎スタッフたちは、同馬の成長ぶりについて、どう見ているのだろうか。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「(年明けの)連勝については、『落ち着いて競馬に臨めているのが大きい』とスタッフ。もともと陣営は、この馬の能力を高く買っていましたが、当初は気性的な部分に不安があって、能力を発揮できなかったようですね。アザレア賞は無観客競馬だったのですが、同馬にとっては、それもいいほうに出たのかもしれません」

 次は、いよいよ青葉賞。大一番へ向けて重要な一戦となるが、陣営の手応えはどうなのか。先述のトラックマンが続ける。

「青葉賞は、初めての関東圏での競馬となり、長距離輸送を経験することになります。陣営としては、その点をひとつのポイントに挙げていますが、『当日、落ち着いてレースに臨めれば、チャンスは十分にある』と話しています。

 2400mという距離については、『この馬に合っている』とのこと。その距離適性を味方にして、ここ2戦と変わらぬ競馬ができれば、3連勝を決めても不思議ではありません」 この時期の3歳馬で、2400mの距離で結果を出している馬は、それほど多くはない。にもかかわらず、フライライクバードは同距離のレースで2連勝。その強みを存分に生かせば、ダービー出走も夢ではない。