春のGIシリーズがひと休みとなる今週、関西ではGIIマイラーズC(京都・芝1600m)が4月26日に行なわれる。

 GI安田記念(東京・芝1600m)の前哨戦ということもあって、例年、名うてのマイラーが集う一戦だ。それゆえ、近年は比較的堅い決着が続いている。

 そして今年も、マイルGI2勝のインディチャンプ(牡5歳)が出走。断然の1番人気に推されそうだ。また、GII阪神C(12月21日/阪神・芝1400m)、GIII阪急杯(3月1日/阪神・芝1400m)と、強豪ぞろいの重賞で連続2着と好走しているフィアーノロマーノ(牡6歳)も、かなりの人気を集めるのではないか。

 これらが順当に上位争いを演じれば、今年も馬券的には低配当にとどまりそうだ。が、過去10年のマイラーズCの結果を振り返ってみれば、何度となく波乱が起きている。7番人気以上の馬が馬券圏内(3着以内)に突っ込んでくることがしばしばあって、好配当を生み出している。

 2011年には7番人気のシルポートが勝利し、14番人気のクレバートウショウが2着に入って、3連単は100万円超えの超高配当をつけた。2016年にも、11番人気のクラレントが3着に入線し、高配当を演出した。

 ならば、思い切って穴狙いに徹するのも悪くはない。そこで、過去の結果を参考にして、先述の人気2頭にひと泡吹かせそうな伏兵馬を探し出してみたい。

 まず目につくのが、1番人気に推された前走で敗戦し、人気を落とした馬の激走だ。

 たとえば2010年、6番人気のトライアンフマーチが2着に、5番人気のキャプテントゥーレが3着に入って好配当を生み出したが、いずれも、前走では1番人気の馬だった。トライアンフマーチはGIIIダービー卿チャレンジトロフィー(中山・芝1600m)で10着、キャプテントゥーレはGIIアメリカジョッキークラブC(中山・芝2200m)で11着と惨敗し、人気を落としていた。

 2011年に7番人気で金星を挙げたシルポートも同様だ。同馬は、前走のオープン特別・大阪城S(阪神・芝1800m)で1番人気に支持されたものの、6着に敗れて、マイラーズCでは人気が急落した。

 さらに、2012年に6番人気で2着となったダノンシャークも、前走のGIII東京新聞杯(東京・芝1600m)で1番人気を裏切って5着。マイラーズCでは伏兵扱いに甘んじた。


マイラーズCでの巻き返しが期待されるレッドヴェイロン

 こうした例から、前走1番人気で敗れて、ここで人気を落としそうな馬が狙い目となる。今年、このパターンに当てはまるのは、レッドヴェイロン(牡5歳)だ。

 同馬は、1番人気の前走・東京新聞杯(2月9日)で9着と完敗を喫した。そのため、今回は冒頭で触れた人気2頭より、間違いなく評価が劣るだろう。

 それでも、過去の例を踏まえれば、同馬の巻き返しがあってもおかしくない。3歳時には、GI NHKマイルC(東京・芝1600m)で3着に入った実力馬で、マイラーズCでたびたび穴をあけている母エリモピクシーの子(※2015年に8番人気で優勝したレッドアリオン、冒頭で触れたクラレントがそう)となれば、なおさらだ。

 このパターンに似たタイプとして、ヴァンドギャルド(牡4歳)にも注意が必要だ。

 同馬は、前走の東京新聞杯でレッドヴェイロンに次ぐ2番人気の支持を得たが、こちらも6着に敗れた。となれば、今回は人気を落とすことになるだろう。

 しかしながら、ヴァンドギャルドは昨秋から1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスと3連勝を飾った上がり馬。オープン入り初戦の前走は敗れたものの、それまでの勢いを考えれば、一発の可能性は大いにある。

 もうひとつ、注視したいパターンがある。それは、前走でオープン特別の洛陽S(京都・芝1600m)を勝ちながら、人気薄にとどまった馬の台頭だ。

 先にも触れた2015年の勝ち馬レッドアリオンに、昨年のレースで5番人気ながら2着と健闘したグァンチャーレがいい例だ。ともに、前走の洛陽Sを快勝するも、メンバーがそろう重賞では評価が上がることはなかった。しかし、同じ条件で行なわれるこのレースでも、きっちりと結果を残した。

 そうして、今年もこのパターンにハマりそうな馬がいる。ヴァルディゼール(牡4歳)である。

 同馬も、前走で洛陽Sを制しているが、重賞のここでは人気2頭をしのぐだけの評価は得られないだろう。だが、過去の例からすれば、再び勝ち負けを争っても不思議ではない。

 しかも、前走はおよそ3カ月半ぶりの実戦だった。そこで、あっさり勝ってしまうのだから、調子がいいのは間違いない。加えて、3歳時には、同じ舞台のGIIIシンザン記念を制している。得意舞台での激走に期待が膨らむ。 次週からは、春のGIシリーズが再開。6週連続で、注目のビッグレースが行なわれる。ここでは、そのための軍資金を稼いでおきたいところ。その手助けをしてくれる馬が、ここに挙げた3頭の中にいるかもしれない。