Jリーグ特任理事の播戸竜二氏(写真は琉球時代)

写真拡大

 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と日本野球機構(NPB)がつくる『新型コロナウイルス対策会議』は23日、第6回会議を開催した。政府から緊急事態宣言が発出されているため、依然として公式戦再開の見通しが立たない中、議題は選手の健康管理にも及んだようだ。

 同日の会議終了後、記者会見に臨んだJリーグの村井満チェアマンは、Jリーグ特任理事として会議に参加している播戸竜二氏とのやり取りを次のように明かした。

「播戸さんから選手のフィジカルコンディションもそうだが、メンタルケアが必要だという指摘があった。一人でコンディション調整を行っていることもそうだが、家族も不安を抱えている中で、夜眠れない選手もいると。またチームドクターや関係者になかなか言い出しにくい選手もいるという観点も認識している」。

 国際プロサッカー選手会は今月20日、新型コロナウイルスの感染拡大によって「うつ」の症状を示した選手が2倍に急増したと発表した。Jリーグでも2月下旬のJ1・J2開幕節を最後に、すべての公式戦がストップ。すでに中断期間が約2か月間となり、多くの選手は自宅待機を強いられているため、フィジカルとメンタル両面での悪影響が懸念されている。

 こうした指摘を受け、村井チェアマンは対策に乗り出す方針だ。「場合によっては独立した心の相談ができるような窓口を設置する。スペインの知見を言えば、各クラブに心理学の専門家を用意しているという話も見た。日本サッカー協会(JFA)の医学委員会とも相談し、心の対応も考えていきたい。また野球界、他の団体とのご縁もあるので、共に考えていきたい」と語った。

 また、この状況下では最優先すべき感染予防の対策も進んでいる。会議メンバーの専門家は今回、クラブ関係者や家族の不安を和らげるため、具体的な感染症対策、感染予防のガイダンスビデオを作成。加えて各地域に配置された地域アドバイザーと協力しつつ、質問や相談にも応じる仕組みを強化しているという。

 村井チェアマンはあわせて、再開後の選手のコンディション調整における注意点にも言及。「スポーツ選手は一日に10数km走るので、健康な人より消耗する。強靭な身体を持っているというだけでなく、免疫力が低下するとされている。そういった意見も参考にしながら再開に向けて臨んでいきたい」と述べた。

(取材・文 竹内達也)