ポケモンGO「リモートレイド」発表。相棒がギフト回収、任意CPに一発強化など新機能多数
新型コロナウイルスの大流行で世界が経験したことのない時代を迎えるなか、ポケモンGOが自宅から遊べる「リモートレイド」など新機能を一気に発表しました。

付近のレイドを選んで参加できるリモートレイドのほか、在宅クリアできるフィールドリサーチがデイリー支給されたり、相棒ポケモンがギフトを持って来てくれるなど、外に出て集まるのが難しい時代に向けたアップデートです。

またポケモンを育てる際、消費するほしのすな・アメを調整して任意のCPまで一気に強化できるようになったり、バトルの表示方法も改良するなど、多数の新機能や改善が含まれます。

ポケモンGO アップデートの概要

リモートレイド

・新規アイテム「リモートレイドパス」を消費する。
・リモートレイドパスは割引価格の100ポケコインでストア販売。初回のみ1コイン
・選べるのはマップ上で見えているか、レーダー(「付近の様子」)で一覧できるレイドのみ。
・フレンドを招待して一緒に戦える。
・リモート参戦トレーナーは、現地で通常参戦するトレーナーと一緒に戦う。上限20人に含まれる。
・リモート参戦トレーナーの与ダメージは、「一時的な対応として」通常参戦トレーナーと同じ。(おそらく、世界的な外出制限の解除後はダメージ量を下げてペナルティを与えるため)
・リモート参加可能な人数、フレンド招待、ダメージ量などは時間をかけて調整予定

デイリーフィールドリサーチ

・ポケストップのディスクを回さなくても、毎日0時にボーナスのフィールドリサーチを配布
・ボーナスタスクの内容は通常と異なり、自宅で達成できるものになる。
・ボーナスタスクは通常タスクの最大3個とは別に、4つめとして保持できる。
・クリアしないまま次の日を迎えた場合、新規は貰えない。最大所持数1。

相棒ポケモンのギフト回収

・持っているギフトが少ない場合、相棒ポケモンがギフトを持ってきてくれる。ポケストップを回す必要なし
・相棒ポケモンをセットしていれば相棒レベルは不問。
・ギフトを持ってきた場合、フィールド画面の相棒ポケモンのアイコン上に通知が表示される

ポケモンの強化

・指定のCPまで一気に強化できるようになる

消費ブーストアイテムの複数使用


・ほしのかけら、しあわせタマゴ、おこうをまとめて使うことで、途切れず効果時間を延長できる。

そのほか


・バトル画面の表示を改善。HPバーはバトルの種類を問わず一貫した表示に。ポケモンのタイプもバトル画面に常時表示。「こうかはばつぐんだ!」や「いまひとつだ......」も表示されるように。

・ショップに新アイテムやボックスが追加された際に通知

新機能の追加アップデートは「近日中」。具体的な日程や、どの機能がいつ実装なのか等はまだ分かりません。

以下余談。

どのような実装になるか注目されていたリモートレイドは、有料のチケット消費、フレンドの招待可能、リモートとローカルのトレーナー混在で20人まで、マップ上に見えるかレーダーにある付近のレイドのみ、ダメージ量などに調整ありなど、苦心が伺われる調整になりました。

付近にあまりジムがない場合は選択肢が少なくなりますが、フレンドに招待してもらうことはできるようになる見込みです。

ポケモンGOを開発するナイアンティックの基本方針は、外に出て体を動かし、現実世界を探索して、実際に人と会う体験を提供すること。ポケモンGOも現実世界をフィールドとして、プレーヤーが実際に移動して遊ぶゲームであることが大前提です。

とはいえただ世界の人々にもっと運動して健康になって欲しいから、ご近所の史跡や観光地をより深く知って親しんでほしいから、リアルで対面する大切さに気づいて欲しいから等々だけで経営しているわけでもなく、企業としてはポケモンやゲームの仕組みをインセンティブとして現実の人の動きを制御し、動員する力を主な武器にしているとも言えます。

外出できずアイテムが枯渇しレイドもできないトレーナーからは、課金するからマップ上を仮想ジョイスティックで歩かせて欲しい、パトルパスは買うから好きなレイドに参加させて欲しいという声もありますが、現実世界とゲームのリンクを外したが最後、店舗などに誘導するスポンサージムのパートナー企業を裏切ることになり、さらには現実世界の詳細な3Dマップを作ることで来たるべきAR時代に覇を唱えんとする野望も妨げることになってしまいます。

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現在は無効化されていますが、本来は現実の位置となんの関連もないオンライン対戦のGOバトルリーグでさえ参戦のため歩く必要があったり、タマゴの孵化に歩かせるのも、単に「歩きたくなければ課金」で稼ぐためだけではありません。

こうした観点から今回のリモートレイド機能や、次々と追加される在宅プレイ対応を眺めると、COVID-19に苦しむ世界にできることをしたい、家から出られないプレーヤーたちをつなぎ、心の慰めを提供したい崇高な動機と、さりとて「もう歩かないでいいよ」とは言えない難しい立場が見えてきます。今後の調整が見どころです。