3月10日(2020年)に医師ら5人の新型コロナ感染が発覚した兵庫県の北播磨綜合医療センター。3月12日にすべての診療を中止し消毒作業を徹底、濃厚接触者と患者のPCR検査を行った。その結果、全員の陰性が確認されたことから3月26日より段階的に診療を再開、4月13日にはすべての機能が元に戻った。

しかし、騒ぎはそこで終わらなかった。北播磨綜合医療センターの職員だというだけでタクシーの乗車拒否にあったり、引越し業者からキャンセルされたりという差別が起きるようになった。病院では、職員が濃厚接触者ではないことを示す証明書を出すなどの対応を行っている。

感染者が出た商業施設には「クビにしろ!」と客からのクレーム

別の病院関係者からも「看護師、医療関係者の子どもは登園しないで。卒園式もお断り」という差別が報告された。濃厚接触者でないということで抗議はしたが、結局自分から参加を辞退。卒園式を窓の外から見た保護者が何人もいた。他にも感染者の出た病院に勤めていただけで、夫が出勤停止となったり、回覧板を入り口の隙間から投げ入れられたりなどの屈辱を受けた例も。

差別は医療関係者だけではない。従業員に感染者が出た商業施設には「解雇しろ」という客からのクレームが入り、客の感染が明らかになったスパには「何で頭を下げない」という怒りの電話が殺到した。

宅配配達員が消毒スプレーを吹きかけられたり、離れたところからお金を落とされたり、マスクにゴーグル、頭にビニール袋、ゴム手袋で対応されたりするケースも。配達員の妻は「配達員はコロナが怖いなか回っている。荷物を頼まなければいいだろう」とショックのコメント。

日本赤十字社の丸山嘉一災害医療総括監は「未知のウイルスに対する不安から、差別や偏見が生まれ、敵意の対象が人へとすり変わる」と語る。差別が拡大し続けると、感染を隠す人が増え、感染拡大につながることになる。

キャスターの立川志らく「自分で注文しておいてバイキン扱いというのは、あまりにも無知。心がなさすぎる」

野口健(アルピニスト)「不眠不休で当たっている医療従事者に対する差別は一番許されない」

立川志らく「不安が恐怖に変わっていく」

国山ハセン(TBSアナウンサー)「感染したことが悪いという考えが間違っている。必要なのは医療従事者に対する感謝だと思います」

文・みっちゃん