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もしかしてアスリートファースト的なヤツだったのか!?

日曜日、僕は競馬を楽しみました。緊急事態宣言下の兵庫県にある阪神競馬場で、クラシック戦線の幕を開けるGI桜花賞が行なわれたのです。個人的にも自分の愛馬が目指していたレースとして、例年になく思い入れがあった舞台。残念ながら愛馬は体調を崩しまして休養しておりますが、それでも「届かなかった夢」として新馬戦以来のライバルたちの姿を見守りました。

戦いは素晴らしいものでした。折からの雨で芝生が重く湿るなかで、GI・阪神ジュベナイルフィリーズで2歳コースレコードを叩き出した1番人気レシステンシアが、好スタートから先頭に取りつき、余裕を持って押していきます。ハナを切ったスマイルカナは前走とは打って変わって、「前に行くしかない」と腹を決めた攻めのレース。この日の事前のレースを見ていると前残りが予想され、差し・追い込み勢は届かないのではないかという展開です。レシステンシアは誰しもがマークする1頭だったでしょうが、スマイルカナにも届かず中穴くらいの決着かと直線半ばまでは思うようなレースでした。

しかし、芝生の荒れの少ない外を回して豪脚が飛んできました。


新馬戦、オープン戦と2連勝で一気にGIまできた2番人気デアリングタクト。差し・追い込み勢が伸ばし切れずにもがくなか、3コーナーまで後方待機を決めていたデアリングタクトが1頭だけまったく違う脚色で駆け上がってきます。ゴール前で先頭に立つレシステンシアを捕えると、1と2分の1馬身突き放して1着入線。鞍上・松山弘平の泥まみれの勝負服がこの馬の強さを物語っていました。重馬場となったこのレースを、後方待機からただ1頭36秒台の上がりで差し切ったその豪脚、「怪物級」と言ってもいいものでした。

3戦目での桜花賞制覇は40年ぶり。初年度となるエピファネイア産駒として初の重賞勝利がいきなりのGI制覇、しかもクラシック。父方の祖母に2005年の桜花賞2着そしてオークスを制したシーザリオがいて、母方の祖母のデアリングハートも同じ年の桜花賞で3着入線したという同世代牝馬共通の孫が、惜しくも届かなかった桜花賞を孫の世代で勝つというドラマも持っている。もしもこの馬が大活躍すれば、血統表に名を残すスペシャルウィークにも改めて光が当たるかもしれない…いろいろなことを夢見てしまうようなレースでした。

一瞬のキレで言えばディープインパクトからの流れをくむ馬たちに一歩譲るかなとも思いますが、ここまで3戦のレースぶりや血統を見ても「距離延長は問題なし、むしろ距離がのびていいまである」というタイプでしょうから、今年の牝馬三冠レースの中心になる一頭としてオークス・秋華賞などでも大いに期待できるでしょう。さらに上まで視界に入れていいのかなと思います。重での豪脚そして牝馬という組み合わせ…それはもっともっと大きな舞台でも輝きそうだなと。とにかく「強いな」と唸るレースぶりでした!

↓2番手のレシステンシアも相当強そうだが、それをも上回って勝ったデアリングタクト!

アーモンドアイの再来あるか!?

それぐらいの期待感を持たせてくれるレースでした!



個人的にはレシステンシアが抜けて、それ以外の後ろで誰が2番目になるかという予想をしていたので会心の当たりというわけではないのですが、しっかり馬券も当たりました。合計で1000円使って1110円をもらうという消費税みたいなプラスは、渦中の遊びとしてはこれ以上ないコスパでした。家から一歩も出ないで110円増やした。まさに「在宅勤務最高!」です。久々に感じるライブスポーツの興奮でした。競馬がやってくれていてよかった。

正直、競馬もいつまでできるものかとは思います。JRAでも職員の感染が相次いでいますし、この先の感染拡大がどうなるか誰にも予想がつきません。競馬を開催するとなれば、たとえ無観客であっても多数の職員・調教師・騎手が競馬場に集まることになります。それは「小規模イベント」とは到底呼べないものです。競馬界が強く突っぱねているだけで、いつまでその姿勢が貫けるものか。内部からも「怖いからもう止めたい」という正直な声があるだろうと思います。封じ込めているだけで。

ただ、競馬をしなければこのレースはありませんでした。

今年のクラシックがなければ、来年それをやり直すことはできません。馬が望んで競馬をやっているのかは人間にはわからないことですが、競馬のために生み出した生命に競馬をさせずに終わるのでは、何のための生命への介入なのやらと思います。馬という生物をこれだけ好き勝手いじくってきた責任が競馬界にはあるだろうと。馬を産ませ、馬を走らせ、そしてどこかに送ってきた責任というものが。

その責任を感じるからこそ、競馬界はチカラを尽くしているのかなと改めて思いました。今の状況、ましてや阪神・東京・中山といった主要競馬場が軒並み緊急事態宣言下というなかで怖くないはずがありません。制限をしてはいても「地域を超えて移動する」というのは、社会的には「悪」とみなされる行為でもあります。それでも粛々と競馬をつづけるのは「金」もさておき、それ以上の価値観として「馬」があるからだと思いたい。

やがて接触を繰り返せば種族の「壁」を超えるケースも出るかもしれませんが、今のところコロナ禍というのは人間の問題であって馬の問題ではありません。人から馬に感染してウマウマ感染が起きて…という事態を強く示唆する資料も現時点ではありません。馬が走れるのであれば、何とかして馬は走らせるというのがいわゆる「アスリートファースト」なのかなと思います。それは特殊で歪な世界の特殊で歪な価値観なのでしょうが、それをやってきた人間たちが追いかける道なのかなと思います。最後まで走り切ることができなかったとしても。

とにかく素晴らしい桜花賞馬の誕生、嬉しく思います!

↓武豊さんも騎手クラブ会長としてまだまだやる気です!

馬:「いや止めろや」
馬:「ていうか、止めろや」
馬:「今に限らず」
馬:「永久に」
馬:「ワシらをもてあそんで」
馬:「走らせるだけ走らせて」
馬:「やたら子ども産ませて」
馬:「そりゃ獣の本能として」
馬:「走りたいなーとか」
馬:「産みたいなーとか」
馬:「絶対思わないわけではないが」
馬:「毎週毎週やりよって」
馬:「正月以外ひたすらやりおって」
馬:「ワシらの生命とか血統を」
馬:「高い値付けで取引しおって」
馬:「食べる、ならお互い様という面もあるが」
馬:「走らせる、は本当に要るんか?」
馬:「人間さまもコロナ心配ちゃうんか?」
馬:「本当にワシらの幸せを思うなら」
馬:「自然界で放っておいてくれや」

馬の本音が伝わる技術が誕生したら、できないことなんでしょうね!

競馬って!



僕の週末の外出自粛には競馬が大貢献をしていることを申し添えておきます!