これは藤田まことの『必殺仕事人』の現代医者版であるナ。元優秀な外科医であった折壁嵩男(唐沢寿明)が、現在は殺し屋稼業で、法で裁けない悪を殺す。最初の事件は悪徳料理評論家をやっつける話。最後の事件は久しぶりに出会った恩師・名和(野口五郎)が、実は巨悪の棟梁だったというどんでん返し。嵩男の1人息子が誘拐された先は、科学を悪用した恐ろしい組織で、優秀な人間の臓器を取り出して売買すること。そのターゲットに息子も狙われたのだ。
巨大組織に潜入した嵩男は、殺されかけるが、高度な知恵で免れる。嵩男に近づいてきた女(松本若菜)と、嵩男の元恋人・梶睦子(木村多江)との女同士のアクションシーンなど、見せ場は色々ある。笑っちゃったのは、巨大悪徳組織の中でパソコンを操っている男たちが、中国語を喋っていること。新型コロナウイルス騒ぎでも、中国の不透明さは匂い出ており、大昔の007の敵はロシアだったが、今は中国なのかと可笑しかったのだ。
唐沢寿明は連続テレビ小説「エール」(NHK)では、人のいい主人公の父ちゃんを演じているが、近頃、連ドラでもヒールや悪徳警官などの裏稼業も仕事にしている。奥サンが稼がない(?)ので仕事を断らないのか、年も年で主役が張れる間に頑張ろうというのか。美男子ではないが目力はある。歌手として出番が減った野口五郎が、お人好しの顔をした巨悪のボスとは意外性があって面白かった。(放送2020年3月30日21時〜)

(黄蘭)