森保一監督

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 日本代表とU-23日本代表の指揮を執る森保一監督の手記『一心一意、一心一向 - MORIYASU Hajime MEMO -』が30日に更新された。新型コロナウイルス感染拡大の影響でサッカー界がストップし、収束の兆しが見えない状況だが、指揮官は「今できることの最大値を出す」というスタンスを強調した。

 新型コロナウイルスの蔓延を受けて、世界各国のリーグ戦がストップし、予定されていた代表活動も休止となっている。今夏開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックは来年7月に延期が決定。森保監督は「今できることの最大値を出すということに、変わりはない」と説いている。

「日本代表の活動は、日頃から準備期間が限られています。その限られた準備期間の中で、1回、1回の活動を充実させ、密度を濃いものにして、結果を目指していく。東京オリンピックが延期されたからといって、その考え方は変わりません」

「また、当初予定されていた時期よりも、時間が与えられたということを考えると、よりパワーアップして大会に臨まなければならないとすら考えています。今後の活動に関しても先が見えない状況ではありますが、活動の期間が延びれば伸びるほど、レベルアップできる。常に、少しでも、一歩でも、うまくなり、強くなり、レベルアップにつながるという考えを選手たちにも持ってもらえればと思っています。また、僕自身も、よりチームをレベルアップさせられる時間ができたとポジティブに変換しています」

 国内での感染者・死者数も徐々に増加する中、森保監督は国内のファンに対して、次のように呼びかけた。

「外出を自粛するなど、さらに生活は不自由になることが予想されますが、新型コロナウイルス感染症を収束させるため、日本人の規律を重んじる姿勢や他人を思いやる自己犠牲の精神が生きてくるのではないかと。それは日本人のアイデンティティーとでも言えばいいでしょうか。それを今、示すことで、世界の模範となれることを発信できるのではないかと思っています」