仏北西部カンで、路上に立つ性労働者(2017年11月29日撮影、資料写真)。(c)CHARLY TRIBALLEAU / AFP

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【AFP=時事】フランスの性労働者たちは、新型コロナウイルスによって自分自身の健康が危険にさらされ、さらに客足が遠のいてしまったことで、生計を脅かされ苦労を重ねている。そして、セーフティーネットも見当たらない状況下に置かれている。

 フランスでは新型ウイルスの感染拡大が加速するのを食い止めるため、ロックダウン(都市封鎖)措置が実施されており、不要不急の外出は認められていない。

 さらに警察当局が政府による外出制限令の履行を図る中、多くの性労働者たちは収入を失い、路上での生活を余儀なくされることになる。

 仏南西部トゥールーズ(Toulouse)出身の性労働者パメラさん(46)は、「路上で働き、人々の自宅に行くのが仕事だったため、私には選択肢がない」と話す。

 声を掛けられることが完全になくなったわけではないというものの、呼ばれても無視することに決めたパメラさんは、「客1人で50ユーロ(約6000円)なのに、135ユーロ(約1万6000円)の罰金を支払うなんて…」と話す。

 だが、もし封鎖がこのまま継続されれば、わずかな額の貯金では足りなくなってしまうという。

 パメラさんは、「危険を冒さなければならない。たとえもし、週に2人の客しかいないとしても、最低でも食べ物代は払える」と述べた。

 人道医療支援団体「世界の医療団(Medecins du Monde)」のサラマリ・マフェゾリ(Sarah-Marie Maffesoli)氏は、「状況劇的なだ」と懸念する。「客はほとんどいない。彼女たちはどれほどの期間働かずにいられるだろうか?」「食事を取ったり、自分の子どもに食べ物を与えたりすることができないまま健康でいるのは難しいことだ」と述べた。

 新型コロナウイルスによる保健衛生上の危機的状況は、路上の性労働者だけでなく、コールガールにも影響を与えている。

 通常なら「それほど働かなくても」月に2000ユーロ(約24万円)稼げると話すパリ在住のシャルリーさん(28)は、「私の客はかなり裕福。リスクを認識しており、もう私を求めてはこない」と述べ、「わずかなお金を取っておいているものの、1か月以上はもたない」と語った。

 封鎖下で移動や社会的な接触が厳格に制限される中、ウェブカメラを用いたサイトは、装置を買う余裕がありテクノロジーに精通した人にとっては解決策となり得る。

 トゥールーズでコールガールとして働くナタリーさん(48)は、「私はインターネットやオンラインの支払いを信用していないし、使い方も分からない」と話す。

 両親は自分の仕事を知らないというシャルリーさんは、脅迫やリベンジポルノにさらされたり、動画を盗まれた場合によく起きるネット上での嫌がらせを受けたりするのを恐れており「サイト上ではセキュリティーや機密性が欠けている。誰でもスクリーンショットを撮って共有できてしまう」と指摘する。

 マルセイユ(Marseille)出身の「チャットレディー」であるエバさんは、何より「リソースや良好な接続環境、コンピューターが必要」だと話す。

 20分で50ユーロを請求するというエバさんは、「技術を高め、ファン層を構築するためにソーシャルネットワーク上でコミュニケーションを取ることが学べる仕事だ。ただ時間はかかる」と述べた。

 さらには封鎖期間中、複数の主要ポルノサイトが無料アクセスを提供したことで、利用者層がすっかり消えてしまったという。

 エバさんは、「彼らは良い画像を買い、クリックと広告収入を得るが、私たちに再分配されるものは何もない」と語った。

【翻訳編集】AFPBB News

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