春のGIシリーズが到来。その開幕を飾るのは、春の「スプリント王決定戦」となるGI高松宮記念(3月29日/中京・芝1200m)だ。

 昨年は、3番人気のミスターメロディが頂点に立った。その一方で、1番人気のダノンスマッシュが4着に敗れ、2番人気のモズスーパーフレアが15着と惨敗。代わって、12番人気のセイウンコウセイが2着、17番人気のショウナンアンセムが3着に突っ込んできて、3連単は449万7470円という超高配当となった。

 過去10年の結果を振り返ってみても、1番人気の戦績は3勝、2着0回、3着3回、着外4回。その信頼度は高いとは言えず、しばしば好配当が生まれている。

 また、ストレイトガール(2014年=3着、2015年=13着)や、レッドファルクス(2017年=3着、2018年=8着)など、人気馬が2年連続で敗戦する姿がよく見られる。こうした例は、今年も人気が予想されるダノンスマッシュ(牡5歳)にとっては、嫌なデータとなる。

 逆に、好走馬のリピートが多いのも、このレースの特徴だ。昨年2着のセイウンコウセイ(牡7歳)は、3年前(2017年)にも5番人気で戴冠を果たしている。


昨年は12番人気で2着と激走したセイウンコウセイ

 そうした傾向を踏まえて、中日スポーツの大野英樹記者とデイリースポーツの大西修平記者は、「二度あることは三度ある」とばかりに、ともにセイウンコウセイの再激走に期待を寄せている。

「昨年は、前走のGIIIシルクロードS(京都・芝1200m)15着から、鮮やかな変わり身を見せたセイウンコウセイ。今年で7歳となるベテランですが、衰えは見られず、前哨戦のシルクロードS(2月2日)でも、2番手から粘りに粘って5着と奮闘しました。休み明けのうえ、トップハンデとなる58圓鯒愽蕕辰討寮錣い世辰燭海箸鮃佑┐譴弌⊇淑に評価できます。

 もともと、叩いてガラリと変わってくるタイプ。加えて、適度に時計がかかってくる開催最終週の芝は、この馬にピタリとハマると思います」(大野記者)

「(セイウンコウセイの)中間の攻め過程を見る限り、状態は前年以上です。おそらく、前走のシルクロードSと同じく、本番でも逃げるモズスーパーフレア(牝5歳)を見る形でレースを運ぶことになると思われますが、相手強化で、前へのマークはさらに薄くなり、より楽な形での先行策が可能になると見ています。

 週末、天気が崩れて、時計がかかる馬場になりそうなのも、この馬にとってはプラス。1頭だけ、58kgの斤量を背負っていた前走と異なり、同じ斤量で戦えるのも好材料です。スタートを決めて、スムーズな形で最後の直線を迎えることができれば、粘り込みも大いにあり得るでしょう」(大西記者)

 さて、大野記者と大西記者はそれぞれ、セイウンコウセイのほかにも推奨馬を挙げる。大野記者は、このレースの勝ち馬ロードカナロアを父に持つ、ダイアトニック(牡5歳)を推す。

「GI馬がズラリとそろったことで、人気を落とすようなら、狙い目と言えます。前走のGIII阪急杯(3月1日/阪神・芝1400m)では、2着入線で3着降着となりましたが、しっかりと脚を見せた一戦でした。

 栗東坂路の1週前追い切りでは、4ハロン49秒9、1ハロン11秒9の猛時計をマーク。ここに来ての充実ぶりには、目を見張るものがあります。父ロードカナロアの血がここで花開いても、不思議ではありません」

 大西記者は、芝路線に切り替えて台頭してきたシヴァージ(牡5歳)に注目する。

「前走のオープン特別・北九州短距離S(2月16日/小倉・芝1200m)では、決して向いているとは言えない小倉の小回りコースで、豪快な差し切り勝ちを披露。芝転向後、今回が4戦目となりますが、1戦ごとに目に見えて内容がよくなっているのは、心強い限りです。

 また、ダート時代は左回りで良績を残してきており、今回はその点もプラスに働くと見ています。芝レースで、持ち味の末脚に一段と磨きがかかった印象で、直線の長い中京コースが舞台となるのも歓迎でしょう。

 中間は、前走の反動もしっかりとケアし、調整は順調そのもの。万全の状態でレースに臨めそうです。力の要る馬場を得意とするこの馬には、天気が崩れる予報も好都合。タフなコンディションで決め手勝負となれば、この相手でも一発の魅力は十分です」 昨年のGIスプリンターズS(中山・芝1200m)の覇者であるタワーオブロンドン(牡5歳)のほか、グランアレグリア(牝4歳)、ステルヴィオ(牡5歳)、ノームコア(牝5歳)、モズアスコット(牡6歳)といったマイルGI馬までが顔をそろえ、豪華メンバーとなった今年の高松宮記念。その間隙を突いて高配当をもたらす馬が、ここに挙げた3頭の中にきっといる。